タイトル |
ショクヨウガヤツリ(キハマスゲ)の飼料作物圃場での拡散 |
担当機関 |
群馬県畜産試験場 |
研究期間 |
1997~1997 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1997 |
要約 |
ショクヨウガヤツリ(キハマスゲ)の圃場内における拡散を明らかにした。ショクヨウガヤツリは有効な防除法がないため、年次を経るに従い圃場内の発生面積が徐々に拡大する。拡散は耕起作業で塊茎が散らばることによって進行し、特に圃場の周縁部での発生面積の拡大が著しい。
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背景・ねらい |
ショクヨウガヤツリは関東・東海、九州地域の飼料用トウモロコシ畑に侵入し、トウモロコシの減収・品質低下などの被害をもたらしている。ショクヨウガヤツリは農家が気付かないうちに圃場に侵入・定着し、発生面積が拡大する例が多い。本研究ではショクヨウガヤツリの生産現場での年次別の拡散を調査し、拡散機構を明らかする。
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成果の内容・特徴 |
- 対象圃場では調査期間中、除草剤(ベンタゾンMCP)を年2回散布してショクヨウガヤツリの防除を行ったが、発生箇所は圃場内部にまで進行した(表1、図1)。
- 発生面積は、調査1年目に550m2であったが、徐々に拡大し3年目には圃場全体の3割に当たる798m2まで拡大した(表2)。
- 圃場での拡散方向は耕起作業の方向に沿っており、発生面積の拡大は耕起によるショクヨウガヤツリ塊茎の拡散によって進行した(図2)。
- 発生箇所は圃場周縁部で多い。これはショクヨウガヤツリの圃場への侵入が周縁部からであることに加え、圃場中心部に比べて周縁部では地際部分まで光が射し込み、トウモロコシ等の飼料作物との光競合が小さいことが原因である。
- 現在、トウモロコシ生育期でショクヨウガヤツリ防除に適した除草剤がないため、侵入初期段階での非選択性除草剤による防除が重要となる。
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成果の活用面・留意点 |
- ショクヨウガヤツリに有効な除草剤として、現在、ハロスルフロンが登録申請中である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
病害虫
除草剤
飼料作物
飼料用作物
とうもろこし
防除
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