中間台木利用によるかき「前川次郎」のわい化栽培

タイトル 中間台木利用によるかき「前川次郎」のわい化栽培
担当機関 愛知県農業総合試験場
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 かきの樹冠拡大を抑制し、樹をわい化するためには、「しだれ柿」、「西村早生」を中間台木として利用する方法が有効である。これらの中間台木は樹を小さくするとともに、樹冠占有面積当たりの収量が多く、「前川次郎」で効果が大きい。
背景・ねらい かきは、樹が大きくなり栽培管理に労力がかかる。栽培の省力化、軽労化を図るためには、樹高を低く抑える必要がある。そこで、中間台木を利用した「前川次郎」のわい化栽培について検討した。について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 1984年に1年生の台木に中間台木を接ぎ木し、翌年、中間台木の長さを40cmとし、「前川次郎」を接ぎ木した(図1、写真1)。仕立て法は開心自然形とした。
  2. 「しだれ柿」(農林水産省果樹試験場より入手、写真2)、「西村早生」を中間台木として用いると、穂部の幹周は、対照の「前川次郎」台の75~80%と小さくなる。樹高は、樹齢12年で2.6~2.8mと3m以下に抑えられ、樹冠占有面積と樹容積も対照の70%程度にわい化する(表1、写真3)。この生育差は5年位から生じ、樹齢と共に拡大する。
  3. 収量は、「しだれ柿」、「西村早生」が1樹当たりでは対照の75%と少ないが、樹冠占有面積当たりでは110~120%と多い。各樹齢毎の収量は、同様な傾向で推移する。収穫時期には差がみられない(表2、図2)。
  4. 「西村早生」は平均果重がやや大きい傾向にはあるが、果実品質については中間台木による差がみられない(表3)。
  5. 以上の結果、「しだれ柿」、「西村早生」は「前川次郎」のわい化栽培に適した中間台木である。
成果の活用面・留意点
  1. 「しだれ柿」は湾曲しやすいので幼木時には支柱等で誘引する。
  2. 中間台木を用いると樹が小さく1樹当たりの収量が少なくなるので栽植密度を高くする。栽植密度は、4×2.5m植えで10a当たり100本程度が適当と思われる。
図表1 215441-1.gif
図表2 215441-2.gif
図表3 215441-3.gif
図表4 215441-4.gif
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カテゴリ かき 軽労化 栽培技術 省力化 台木 接ぎ木 わい化

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