タイトル |
メロンのセル成型苗直接定植栽培法 |
担当機関 |
茨城県農業総合センター |
研究期間 |
1997~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1997 |
要約 |
大型セルトレイ(50セル)を用いたメロンのセル成型苗は、慣行よりやや若齢の本葉2~3枚程度で直接定植するのが実用的である。作型によって定植後の生育の様相が異なり、低温条件下で定植すると初期生育が劣り、反対に高温期には旺盛になる。
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背景・ねらい |
メロン栽培ではセル成型苗はほとんど利用されていないが、トマトやキュウリと同様、育苗の省力化技術として有効と考えられる。そこで、ハウスメロンの半促成および抑制栽培において、セル成型苗の生育特性を明らかにし、大型セルトレイの実用化を図る。
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成果の内容・特徴 |
- 地這い仕立てにする半促成栽培では、一般に親づる摘心後に定植するので、育苗日数はポット(10.5cm径)苗より4~5日少ない30日程度とする。立体仕立てにする抑制栽培ではポット(9cm径)苗より2~3日少ない15日~16日が適当である。
- セル成型苗のポット苗に対する果重の比率は作型および作期によって異なり、定植時の気温・地温が低い4月定植の果重は小さいが、高温期にはポット育苗に優る(図1)。
- 半促成栽培では育苗日数の少ない若齢のセル成型苗は定植後の生育が劣り、反対に抑制栽培ではポット苗より生育が旺盛になる。
- セル成型苗の初期生育は定植が低温、とくに低地温条件になるとポット苗より劣る。ポット苗定植の基準値となっている最低地温18℃ではやや低い(表1)。
- 作型や作期に関わりなく、初期生育が旺盛になるほど果重は大きい傾向があり、半促成栽培では第10節葉の大きさと果重との相関が高い(図2)。また、着果節位が低いほど高温期の果実肥大が抑制され、8~9節の低節位着果により、果実の過肥大がなくなり、品質は向上する(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- メロンは根鉢の形成が悪いので、苗を取り出しにくい材質の硬いトレイや再使用のトレイは避ける。
- 育苗用土には果菜類専用で1リットル当たり窒素成分を300mg程度含むものを用い、育苗後半に1000倍の液肥を1~2回施用する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
育苗
きゅうり
栽培技術
省力化
トマト
メロン
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