イチゴ品種「濃姫」のポット育苗による促成栽培

タイトル イチゴ品種「濃姫」のポット育苗による促成栽培
担当機関 岐阜県農業総合研究センター
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 イチゴ「濃姫」のポット育苗による促成栽培の採苗時期は、6月30日~7月10日が好適である。基肥窒素量は、10a当たり10kg程度が適当で、栽植株間は18~20cmとする。また、草勢維持のための電照時間は4時間が適当である。
背景・ねらい 岐阜県で育成し、平成7年3月に品種登録を申請した「濃姫」は大果で食味が良好なことから生産者の栽培希望が多い。そこで「濃姫」のポット育苗による促成栽培に適した育苗日数、基肥窒素量、栽植密度及び電照時間を明らかにして、「濃姫」の生産安定を図る。
成果の内容・特徴
  1. 採苗時期は、年内収量を重視する場合は6月20日頃、年内収量は少ないものの可販収量を多くする場合は7月10日頃とする。
    6月20日、6月30日、7月10日の採苗では、採苗時期が早いほど、単価の高い年内の収量は多いが、1月に収穫が途切れやすい(表1)。
    商品果率、秀品率、大玉率については、育苗日数による差がない(表1)。
  2. 10a当たりの基肥窒素量は、10kg程度とする。
    追肥は果実肥大期以降、草勢に応じて1回あたり0.5kg/10a程度を液肥で分施する。
    この栽培条件の下では、年内収量は10kgと20kgでほぼ同程度、5kgでは20%少なくなる。また、可販収量も同様の傾向である(表2)。
  3. 栽植株間は18~20cmとする。
    栽植株間18cmと20cmの時期別収量は同様の傾向を示し、全期間の可販収量は、栽植株間18cmと20cmが、22cmより10%程度多収となる(表3)。
  4. 電照時間は4時間程度とし、期間は11月中下旬~2月下旬とする。
    電照時間を4時間にして、草勢維持を図ることにより、可販収量が多く、大玉率も10%強上回る(表4)。
成果の活用面・留意点
  1. 「濃姫」は根部特性として、過乾・過湿にやや弱いので育苗中のかん水に気をつける。
  2. 「濃姫」は炭そ病にやや弱いので、親株及びポット育苗中は雨除け栽培とする。
図表1 215454-1.gif
図表2 215454-2.gif
図表3 215454-3.gif
図表4 215454-4.gif
カテゴリ 育苗 いちご 栽培条件 品種 良食味

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