タイトル |
てん茶用自然仕立て茶樹新芽の遮光下における葉厚特性 |
担当機関 |
愛知県農業総合試験場 |
研究期間 |
1997~1997 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1997 |
要約 |
遮光下における自然仕立て茶樹新芽の葉厚は、第1葉から第3葉までの同一葉位では着芽位や枝条の生育程度などによる差は小さく、ほぼ同程度の葉厚になる。また、第3葉の荒茶品質に及ぼす影響が大きいため、葉厚は第3葉を測定するのがよい。
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背景・ねらい |
てん茶の品質は、原葉の厚さの薄いものほど良いとされているが、長く生長した枝条の各葉位から側芽として新芽が生じる自然仕立て茶樹では、葉位及び着芽位の違いによる葉厚のばらつきが大きいと予想される。そこで、遮光下での自然仕立て茶樹新芽の葉厚特性を明らかにして、原葉品質を茶園において推定できる品質評価法への利用を検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 遮光下での新芽の葉厚は第1葉が最も薄く、下位葉になるほど順次厚くなる(図1)。
- 各着芽位新芽の同一葉位での葉厚は、上位の新芽ほどやや厚くなる傾向があるが、第1葉から第3葉までは着芽位による差が小さく、ほぼ同程度の厚さである(図2)。
- 長さの異なる枝条の着芽位別葉厚は、着芽位や枝条の生育程度によらず、第1葉から第3葉までは、ほぼ同程度の葉厚である(図3)。
- 一定面積内における全新芽の葉位別葉重は、第3葉が最も重く、次いで第4葉、第2葉の順になる(図4)。
- 以上の結果から、第3葉までの同一葉位の葉厚は着芽位や枝条の生育程度による差異が小さく、また、最終的なてん茶の荒茶が第3葉を中心として構成され、荒茶品質に及ぼす影響が大きいと考えられるため、自然仕立ててん茶園の葉厚は、第3葉で測定するのがよい。
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成果の活用面・留意点 |
茶葉の葉厚はマイクロメーターを用い、葉身の中央部で中央脈や太い葉脈を避けて測定する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
茶
てん茶
評価法
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