タイトル |
有効積算温度によるクワノメイガ幼虫防除適期の予察 |
担当機関 |
茨城県農業総合センター蚕業研究所 |
研究期間 |
1997~1997 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
1997 |
背景・ねらい |
桑葉を食害する害虫の防除は,残毒性が短い農薬により発生時期に合わせて効率的に行うことが重要である。そのため,合成性フェロモントラップによりクワノメイガ成虫の発生消長を調べるとともに,発育に要する有効積算温度を調べ,効率的な防除時期を明らかにする。
|
成果の内容・特徴 |
- クワノメイガの飼育温度と発育速度との関係は,産卵から孵化(卵期)までの発育零点は10.93度,有効積算温度は68.46日度,孵化から蛹化(幼虫期)までの発育零点は13.20度,有効積算温度は183.33日度,卵から蛹化までの発育零点は12.89度,有効積算温度は246.55日度と推定される(図1)。
- 性フェロモントラップによる雄成虫の捕獲ピークは,6月から9月までに4回認められる(図2)。
- 性フェロモントラップによる成虫捕獲ピーク日の平均温度から卵期の発育零点を除き,この数値で有効積算温度を割ると卵期間が推定される。また,捕獲ピーク日に卵期間を加えた時期の平均気温(平年値)から,同様の方法で幼虫の多発時期が推定される(図2)。
|
成果の活用面・留意点 |
- 性フェロモントラップでクワノメイガ成虫の発生消長が調査できるので,この捕獲ピーク日から幼虫多発時期を予察することで,効果的な薬剤散布による防除が可能となる。
- 幼虫時期の予察には,予め地域の平均気温の平年値を調べておく必要がある。
|
カテゴリ |
病害虫
害虫
桑
性フェロモン
農薬
防除
薬剤
|