タイトル |
大規模桑園に適応する管理・収穫技術体系 |
担当機関 |
埼玉県蚕業試験場 |
研究期間 |
1996~1996 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1997 |
要約 |
基幹労働力2人で繭生産量10tの大規模養蚕モデルを設定し、省力的な新技術の組立を行った。年間労働時間は 1,746時間で、これは現行の全国平均の約10%であり労働生産性は飛躍的に向上する。
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背景・ねらい |
繭生産には、桑園管理、採桑、蚕の飼育・上族、収繭・出荷、消毒など多様な作業を行う必要がある。繭生産量を10tと想定し、これら一連の作業を超省力的な新技術で主に基幹労働力2人で実施可能な技術の組立を行う。
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成果の内容・特徴 |
養蚕モデルとして、均等掃立て、10回飼育、繭生産量10tとし、基幹労働力は2人で上蔟時及び繁忙期に雇用労力を投入する形態を設定した(表1)。また、養蚕単一経営で、通作距離は1kmとした。飼育関連技術は1~4齢共同飼育で5齢配蚕以後は多段循環型壮蚕自動飼育装置を使用し、切断条桑を自動給桑機により無人給桑することとした。桑園関連技術は、2年3回主体の収穫法で乗用型切断条桑収穫機により桑収穫を行い、施肥は年1回で、ハイクリアランス乗用型トラクタによる冬期間中心の管理とした。
- 策定モデルによる飼育作業(自動給桑機による給桑時間を除く)時間は 1,181時間と想定された。桑園管理作業(栽桑作業に採桑作業を加えた)時間は 565時間であった。年間合計労働時間は繭 100kg当たり約17時間で、これは現行の全国平均の約10%であり労働生産性は飛躍的に向上する(表2)。
- 上蔟期や収繭・出荷時に若干の雇用労働が必要である以外、基幹労働のみで経営が可能である。
- 策定モデルにおける桑園面積は約10haである。10a当たり繭生産量は 100kgとなり、これは現行の約 1.5倍であり土地生産性も向上する。
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成果の活用面・留意点 |
- 通作距離を1kmとしたが、2kmまでは可能である。2kmを越える場合は新たな労働力の投入が必要である。
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カテゴリ |
カイコ
桑
経営管理
収穫機
出荷調整
施肥
超省力
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