植物アレロパシー効果の簡易判定法

タイトル 植物アレロパシー効果の簡易判定法
担当機関 山梨県総合農業試験場
研究期間 1997~2000
研究担当者
発行年度 1997
要約 植物のアレロパシー効果の判定方法として、プラントボックス法およびサンドイッチ法が確立しているが、寒天培地の代替に蒸留水あるいは植物葉の抽出液を用いる簡易な方法でも同様の効果が認められる。
背景・ねらい 雑草抑制効果のあるアレロパシー植物を利用した、省力的な桑園管理法の検討を実施するため、優先雑草であるメヒシバに対するアレロパシー植物を検索している。検索方法としては、プラントボックス法及びサンドイッチ法等が確立されているが、いずれも培地として「寒天」が用いられているため、寒天の溶解及びその処理など注意する点が多く、労力も要する。そこで、「寒天培地」の代わりに培体として「蒸留水」及び「植物葉抽出液」を用いる方法を検討する。
成果の内容・特徴
  1. プラントボックス法における寒天の代わりに蒸留水を(図1)、サンドイッチ法における寒天+植物葉+寒天の代わりに植物葉の抽出液を用いる(図3)ことにより、メヒシバ及びレタスに対する各種植物のアレロパシー効果を判定することができる。
  2. 根から滲出する物質による作用の判定
    (1)判定しようとする植物を根圏仕切筒に入れ、それをプラントボックス(6×6×10cmのプラスチック製の容器)の隅に置き、一定量の蒸留水を加え、メヒシバ等対象植物の種子を播種する。
    (2)これを人工気象器(温度28℃、光11,500ルクス、明14時間、暗10時間)で保護する。(3)1週間保護し、発芽率や根長をみることによりアレロパシー効果を判定できる(図2)。
  3. 葉から溶脱する物質による作用の判定
    (1)判定しようとする植物葉を約4cm2に刻み、10倍量の蒸留水に15時間程度浸漬し、これを濾過する。
    (2)濾液を10倍に薄め、これにメヒシバなどの種子を播種し、人工気象器で保護する。
    (3)1週間保護し、発芽率や根長をみることによりアレロパシー効果を判定できる(図4)。
成果の活用面・留意点
  1. 寒天培地との関連を今後検討する必要がある。
カテゴリ 病害虫 雑草 播種 レタス

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