削耕方式の水稲不耕起直播栽培における土壌窒素無機化予測法

タイトル 削耕方式の水稲不耕起直播栽培における土壌窒素無機化予測法
担当機関 三重県農業技術センター
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
背景・ねらい 削耕方式の水稲不耕起直播栽培では、ほ場均平、再生稲株処理及び除草のため、晩秋と早春に田面の削耕処理を行う。このため、表土(0~3cm)については攪乱状態にあり、3cm以下の作土については未攪乱状態にある。そこで、新たに開発された土壌培養法を用いて削耕方式の水稲不耕起直播栽培における土壌窒素無機化予測手法を検討し、水稲の土壌窒素吸収量の推定を行う。
成果の内容・特徴
  1. 「未攪乱土培養法」、「無代かき培養法」と「代かき培養法」を比較検討した(表1)。
  2. 表土(0~3cm)においては、無代かき土壌の窒素無機化推定量は、代かき土壌の90%弱に減少する(図1)。
  3. 作土(3cm以下)の土壌窒素無機化推定量は、代かき土壌>無代かき土壌≒未攪乱土壌であり、未攪乱土壌及び無代かき土壌の窒素無機化推定値は代かき土壌の60~70%に減少する(図1)。
  4. 表土については「無代かき培養法」、作土については「未攪乱土培養法」の無機化特性値を用い、入水後の日平均地温と作土深及び土壌の仮比重から土壌窒素無機化量を推定すれば、削耕方式不耕起直播水稲の土壌窒素無機化量がほぼ予測でき、この量は水稲の土壌窒素吸収量とほぼ一致した(図2)。
  5. 供試した細粒灰色低地土においては、不耕起直播栽培の土壌窒素無機化量は移植栽培に比べ約70%弱となり、10a当り2.5kg減少すると推察された。
成果の活用面・留意点
  1. 表土(0~3cm)については「代かき培養法」でも近似値が得られる。
  2. 削耕方式の水稲不耕起直播など水稲不耕起直播栽培における施肥法開発のための基礎資料として有効であり、削耕方式以外の不耕起直播栽培にも応用できる。
  3. 減水深が小さい(30mm/日以下)、下層土の肥沃度が低い細粒灰色低地土等に適用できる。
図表1 215566-1.gif
図表2 215566-2.gif
図表3 215566-3.gif
カテゴリ 病害虫 直播栽培 除草 水稲 施肥

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる