水稲育苗箱施肥における苗白化症の発生要因の検討

タイトル 水稲育苗箱施肥における苗白化症の発生要因の検討
担当機関 岐阜県農業総合研究センター
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 水稲育苗箱施肥法において、5月播きに発生しやすい苗白化症は、施肥量の増加、プール育苗方式、緑化期間の短縮などにより増加したが、肥効調節型肥料を水で洗浄することにより減少した。
背景・ねらい 肥効調節型肥料を用いた水稲育苗箱施肥法は、現地で普及しつつあるが、高温時(5月
播き)に育苗箱全体におよぶ苗の白化が見られた。今後、その発生は大規模育苗への導
入に伴い急増する可能性があり、生産現場での混乱を招くことが予想される。そこで、
種々の育苗条件が苗白化症の発生に与える影響について検討し、白化症の発生抑制を目
指した。
成果の内容・特徴
  1. 苗の白化症は展開直後の第2葉に発生し、葉の中央部を中心に表裏ともにクロロシス
    が認められた(写真1)。
  2. 健全苗と白化症苗の第2葉の養分濃度には、各成分とも大きな差は認められず、養分
    欠乏ではないと考えられた。(図1)。
  3. 白化症の発生は、肥効調節型肥料(LPSS100)の育苗箱への施肥量の増加に伴い顕著に
    増加し、その発生量には品種間差が認められた(図2)。
  4. 育苗管理の違いにより白化症の発生頻度が異なり、プール育苗方式および緑化期間の
    短縮により発生が助長されることが認められた。また、肥効調節型肥料を育苗箱に施肥
    する前に十分に水洗浄することにより、白化症の発生頻度が減少したことから、肥効調
    節型肥料の表面に付着した物質の関与が示唆された(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 水稲苗の白化症対策の基礎資料となる。
  2. 白化症の稚苗をワグネルポットに移植したところ、通常苗との活着の差はほとんどな
    く、その後の生育に関して差異は認められなかった。
図表1 215571-1.jpg
図表2 215571-2.gif
図表3 215571-3.gif
図表4 215571-4.gif
カテゴリ 肥料 育苗 水稲 施肥 品種

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる