直売用のスイートコーンの有孔ポリエチレン袋包装と低温保持による鮮度保持

タイトル 直売用のスイートコーンの有孔ポリエチレン袋包装と低温保持による鮮度保持
担当機関 神奈川県農業総合研究所
研究期間 1997~1999
研究担当者
発行年度 1997
要約 朝取り、沿道直売のスイートコーンを有孔ポリエチレン袋で包装し、5℃~常温 で保管して、食味の低下や糖分、ビタミンCの減少を検討した結果、10℃~常温では、鮮度保持期間は1日~2日であるが、5℃では、更に1日程度の期間延長が可能である。
背景・ねらい 都市近郊で朝取り、沿道直売用に栽培が行われているスイートコーンの品質特性と品質許容限界を明確にし、地域特産農産物の生産、出荷販売に役立てる。
成果の内容・特徴 津久井郡津久井町で栽培したスイートコーン(品種:ピータ-235、ジュピタースイートバンタムを7月22日に収穫し、直ちに0.03mm厚ポリエチレン有孔袋(5mm径穴、5×5cm)で包装し、5℃~常温(22~32℃)で保管した。調査は重量、糖、ビタミンC、官能評価(硬さ、甘味、雑味、総合評価)を行った。官能評価は県職員12名で行い、評点基準は5:非常に美味、4:まあまあ美味、3:普通に可食、2:我慢すれば可食、1:食べられないの5段階とした。
  1. 全糖は収穫当日は9%程度含まれる。常温~10℃の保持では1~2日で収穫当日の80%程度に低下したが、5℃に保持すると糖の減少をさらに2日間遅延させることができた(図1)。
  2. 重量の減少は低温ほど少なく(図2)、ビタミンCは収穫当日で10~15mg/100g程度含まれるが、温度に関係なく保持中に急激に減少した(図3)。
  3. 保持中の官能的な変化として、徐々に硬くなり、甘味が減少し、雑味が感じられるようになった。それにともない総合評価の評点が低下し、普通に可食~我慢すれば可食~食べられないとの評価になった(図4)。
  4. 官能評価(食味)では低温での鮮度保持効果はあまり大きくなく、長期の鮮度保持は困難だった。成分変化・官能評価(食味)から判断される鮮度保持期間は、常温~10℃では1~2日程度であり、5℃保持では、更に1日程度の鮮度保持期間の延長が可能であった。
成果の活用面・留意点
  1. 地域における朝取り沿道直売のスイートコーンの消費期限が把握できる。
  2. 生鮮状態での鮮度保持期間は長くないので、収穫後、速やかに売り切ることが必要である。売れ残り品については加熱処理などを行って、販売する必要がある。
図表1 215598-1.gif
図表2 215598-2.gif
図表3 215598-3.gif
図表4 215598-4.gif
カテゴリ あま 出荷調整 品種 良食味

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる