システム・ダイナミックスモデルによる新技術の普及過程の予測手法

タイトル システム・ダイナミックスモデルによる新技術の普及過程の予測手法
担当機関 三重県農業技術センター
研究期間 1997~1998
研究担当者
発行年度 1997
要約 開発された新技術が普及していく様子を表現するシステム・ダイナミックスモデルを作成した。このモデルを用いて水稲直播栽培技術の普及過程を予測した結果、栽培面積の変化は実際の値とよく一致していた。
背景・ねらい 農業における開発技術がどのように導入され、普及していくかを予測することは、技術評価や研究管理にとって重要なテーマである。研究や技術の評価は、普及性や波及速度がその全てではないが、大きな部分を占めるものであり、技術普及の観点からも必要である。そこで、開発技術が導入され普及していく様子を経時的にシミュレートするため、システム・ダイナミックス手法を用いて連続型システムシミュレーションモデルを作成し、このモデルの妥当性を検証する。作成したシミュレーションモデルを用いて水稲直播栽培技術の普及過程における各特性の変化を予測し、パラメータの変化に対する感度分析を行う。
成果の内容・特徴
  1. 要求技術(ニーズ)と現在の技術水準の差が圧力となって開発技術が普及していき、時間的な遅れをもって技術が平準化する。これによって全体的な技術水準が向上し、技術の陳腐化が進行すると考えた。この考え方に基づいて技術ニーズ、開発技術量、技術水準、労力、コストなどを量的な変数とし、これらの変化率及びそれに影響を与える与える補助変数を含めたフローダイアグラムを作成した(図1)。
  2. 技術ニーズ、開発技術の量、技術水準はその相対的な比を考えて初期値として与える。開発技術は時間とともに普及することによって普及技術に移動する。開発技術は普及技術に移動し、一定時間の指数遅れで普及した技術となるが、この関係は技術水準と実現した技術水準の関係と同様である。また、このモデルでは技術普及に関係する技術内容を慣行技術との労力及びコストの差だけで表現した。
  3. 水稲直播栽培技術を移植栽培技術との労力・コスト差として表現し、直播栽培に対する技術ニーズの歴史的変化のもとで、その導入普及の様相を昭和39年から40年間シミュレーションした結果(図2)、直播栽培面積の推移は現実の値とよく一致していた(図3)。
成果の活用面・留意点 作成したモデルは開発技術の内容を労力とコストだけで表現しているが、今後計測しうる指標として何を取り上げるかを検討し、詳細なモデルを構築することによって、技術評価や研究管理さらには技術普及の参考になる情報を得ることができる。
図表1 215601-1.gif
図表2 215601-2.gif
図表3 215601-3.gif
カテゴリ コスト 栽培技術 直播栽培 水稲

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