タイトル |
静電散布を利用した温室メロンうどんこ病の防除 |
担当機関 |
静岡県農業試験場 |
研究期間 |
1997~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1997 |
要約 |
静電散布によるメロンうどんこ病の防除は同じ無人防除の常温煙霧と優るか同等である。手散布と比較してもやや劣るか同等である。また、薬剤の種類、剤型により防除効果に差があり、乳剤の効果は水和剤と比較して優るか同等である。
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背景・ねらい |
施設栽培作物における防除においては、作業の簡便性や省力、作業者への農薬被爆防止及び防除の効率化は重要な問題であり、これらを解決するために常温煙霧などの無人防除法がある。静電散布は、常温煙霧の薬剤粒子に荷電することにより作物体への薬剤の付着性を向上させ、短時間に防除作業を終了するとともに防除効果の向上を目指す方法である。そこで、静電散布によるメロンうどんこ病の防除効果と特徴を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 静電散布によるメロンうどんこ病の防除は、共立製KLV901Eを用い、圧力3.2kg/cm2、電圧400Vにより行い、一方常温煙霧は同一の装置を用い、散布粒子に荷電せずに散布した。
- 静電散布の防除効果は、同じ無人防除である常温煙霧との比較では優るか同等で、実用的な効果が認められる。手散布との比較ではやや劣るか同等である。しかし常温煙霧と同様、薬剤の種類により防除効果に差がある(表1)。
- 剤型により防除効果を比較してみると、乳剤の方が水和剤と比較して同等から優れる(表1)。
- トリフルミゾール剤では、散布成分量が等しい条件では、希釈濃度と防除効果には差はない(表2)。
- 薬剤を均一に拡散させるためにファンを使用しても、100m2の温室では防除効果は向上しない(表3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 静電散布は農薬登録上は常温煙霧と同様に扱われるため、使用薬剤は常温煙霧に準ずる。
- より大面積の施設では、薬剤を均一に散布するためにファン等の使用が必要となることが想定される。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
病害虫
うどんこ病
施設栽培
省力作業
農薬
防除
メロン
薬剤
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