多目的防災網を利用した日本なし「幸水」の摘果の省力化

タイトル 多目的防災網を利用した日本なし「幸水」の摘果の省力化
担当機関 栃木県農業試験場
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 開花前から多目的防災網を被覆し、その中で、1果そう1花に人工受粉することにより、日本なし「幸水」の予備摘果時間を約20~50%減少させることができる。
背景・ねらい 栃木県の日本なし栽培面積の約50%を占める「幸水」は、早期摘果が重要であるが、適期作業が困難となっており、摘果作業の省力化が求められている。一方、県内に普及している多目的防災網は、結実確保の面から開花後に被覆されており、時として開花期に雹害を受ける場合もある。また、えき花芽を利用する「幸水」では、結実確保のために人工受粉が必須作業となっている。
そこで、多目的防災網を開花前から被覆し、人工受粉で着果数を制限することで、予備摘果の省力化を図ろうとした。
成果の内容・特徴
  1. 網の被覆と1果そう当たり1花の受粉により、果そう当たりの結実数が減少した。9mm目より6×3mm目の網で結実数が少なかったが、9mm目でも開花期に殺虫剤を散布した区は6×3mm目と同様の結実数になった(表1)。
  2. 予備摘果時間は6×3mm区及び9mm殺虫剤区では20~50%短縮され、9mm区でも20~30%短縮された(表2)。
  3. 6×3mm区で程度2の変形果が多い年もみられたが、重度の変形果の発生には差はなかった(表3)。
  4. 以上のように、多目的防災網を開花前に被覆し、着果制限する方法により、予備摘果の省力化が可能で、網目が細かい場合にはより有効である。
成果の活用面・留意点
  1. 多目的防災網が整備されている園に適用でき、単植に近い園ほど有効と考えられる。
  2. 人工受粉の労力、「幸水」以外の品種での着果制限効果について確認する必要がある。
  3. 開花前から網を被覆するので、開花期の雹害防止効果が期待できる。
カテゴリ 受粉 省力化 日本なし 品種

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