温室メロンかん水自動化のための茎径センサの活用

タイトル 温室メロンかん水自動化のための茎径センサの活用
担当機関 静岡県農業試験場
研究期間 1996~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 植物体のしおれを検出できる茎径センサを用いれば、温室メロンのかん水開始点をとらえることができる。生育ステージに適した茎径センサ設定値を用い、今後かん水ロボット、及び制御コンピュータを組み合わせることにより、温室メロンの自動かん水化が可能である。
背景・ねらい 静岡県の温室メロンには、省力化のためにかん水ロボットが約30棟に導入されているが、タイミングと量の判断は人間が行っており、完全な自動化はなされていない。茎径の膨縮から作物体水分を推測するセンサを利用し、温室メロンの自動かん水技術を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 温室メロンのかん水制御システムは、茎径を計測するレーザーセンサ(検出精度10μm)、自走式かん水ロボット(ベッド側部をレールとして利用)、制御用コンピュータで構成され(図1)、茎径センサ値が設定値以下で、かん水時間帯と、かん水間隔が設定条件を満たせば自動的にかん水する。なお、茎径センサ値は、0時から5時までの茎径値を100%とし、日中の茎径変化を茎径膨縮率として制御に用いる。
  2. 茎径センサによる茎径膨縮率は、作物のしおれと相関があり、かん水直後に膨縮率が増加する(図2)。交配までの草丈の伸長と、茎径膨縮率の最低値には相関関係が見られ、かん水開始茎径膨縮率を下げると、草丈伸長および葉面積が抑制される(データ省略)。
  3. 水分センサを用いたかん水制御は、玉つり期(交配後1週間、定植後30~35日)までは、葉面積の増加、草丈の伸長をはかるために、しおれを起こさない茎径膨縮率99.8~100%程度でのかん水が望ましく、玉つり期以降は、果実肥大が促進され適切な生育が保たれる茎径膨縮率99.6~99.8%程度の弱い水分ストレスで管理する(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 作物の生育を見て、かん水開始点を変更する必要があり、特に表1の*時期は、かん水に注意が必要である。
  2. 茎径の膨縮は、かん水開始点の検出には適するが、かん水量の制御には適さない。
  3. 茎の肥大が盛んな時期は、茎径センサが水分状態を正確に把握できない場合もある。
カテゴリ 栽培技術 省力化 メロン ロボット

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