タイトル |
レベラー整地による水稲の乾田直播栽培法 |
担当機関 |
千葉県農業試験場 |
研究期間 |
1994~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
レーザー制御によりレベラー整地した圃場では均平度が高く、乾田直播栽培を行う場合、耕起型、不耕起型いずれの播種機でも高い苗立ち率が得られる。さらに、早期入水により除草剤散布回数は3回に削減でき、生育量の確保も容易になるため、「コシヒカリ」、「ひとめぼれ」で収量水準540kg/10aの省力安定栽培ができる。
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背景・ねらい |
収量480kg/10aレベルとして確立した乾田直播栽培技術は、出芽・苗立ち、生育・収量の不安定や肥料、薬剤の多用が問題点である。この問題を解決できる、レーザー制御によるレベラー整地を組み込んだ、収量540kg/10aレベルの大区画圃場に適した乾田直播栽培体系の確立を図る。
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成果の内容・特徴 |
- 大区画圃場でも、レーザー制御によるプラウ耕とレベラーによる整地で面積の80~90%が高低差±2.5cmの範囲に整地でき、耕起型、不耕起型いずれの播種機を利用しても70~80%の苗立ち率が得られる(図1)。
- 苗立ち率の安定と均平精度の向上により2葉抽出期に入水できるので、初期生育量の確保が容易となり、肥効調節型肥料を基肥に用いることで耐倒伏性の弱い「コシヒカリ」でも安定した栽培ができる(図2)。また、乾田期間の短縮とシハロホップブチルを含有する入水前除草剤の利用により、除草剤施用回数は3回にできる(表1)。
- 苗立ち率の向上と早期入水による初期生育量の増加によって、収量水準を「コシヒカリ」で520~570kg/10a、「ひとめぼれ」で540~600kg/10aとする生育目標が設定できる(図2、表2)。
- 表1に示した栽培体系により、移植に比べて労働時間で約35%、玄米60kg当たり生産費として約10%削減できる(表3)。
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成果の活用面・留意点 |
上述した結果は、温暖地における早期栽培で適用できる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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カテゴリ |
肥料
病害虫
乾田直播
栽培技術
栽培体系
除草剤
水稲
播種
薬剤
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