栃木県におけるこんにゃく新品種「みょうぎゆたか」の特性

タイトル 栃木県におけるこんにゃく新品種「みょうぎゆたか」の特性
担当機関 栃木県農業試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 「みょうぎゆたか」は、在来種に比して、成熟期が10月中~下旬と遅く晩生種であり、球茎重・生子重とも高く多収性である。乾腐病に対しては他品種より弱い。品質は、あかぎおおだまより優れ、在来種とほぼ同等である。
背景・ねらい 栃木県のこんにゃくの作付けは、全国第2位(9年産537ha)であるが、価格の低迷・高齢化等により年々減少してきている。しかし、県北・東・西部の中山間地域の畑作物として
重要な位置を占めている。品種は、在来種(9年産作付率52%)を中心に作付けされているが、栽培性に劣ることから作付面積は年々減少し、あかぎおおだまの作付けが増加してきている(9年産作付率40%)。
そこで、良品質・多収性の新品種「みょうぎゆたか」の県内での栽培特性等について、既存の作付品種と比較検討し、今後県内での栽培普及の資料とする。
なお、みょうぎゆたかは、昭和46年に群馬県農業試験場こんにゃく分場において「群系26号」を母に、「富岡支那」を父に育成され、平成9年「みょうぎゆたか」として命名登録されたものである。
成果の内容・特徴
  1. 草型は立性で、小葉の大きさは小さく、小葉数は多く、葉色は濃緑で、葉柄は太い。
  2. 成熟期は、在来種・あかぎおおだまに比べて遅く、10月中~下旬で晩生種である(表1・表2)。
  3. 病害の発生は、在来種に比べて根腐病はやや少ないが、乾腐病は多い(表1・表2)。
  4. 球茎収量は、在来種より高く多収であるが、あかぎおおだまよりは劣る。また、生子収量は、あかぎおおだまより多く、増殖性に富む(表1・表2)。
  5. 生子の形は棒状~球状で、在来種に比べて棒状生子の割合が多く、2・3年生では生子の半数以上が棒状であるが、あかぎおおだまよりは少ない(表1・表2)。
  6. 品質(荒粉・精粉歩留)は、あかぎおおだまより高く、在来種並である(表1・表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 県内のこんにゃく栽培地域に適応するが、主として在来種作付地帯を対象とする。
  2. 乾腐病に弱いため、種球の選別・消毒を励行する。
  3. 棒状生子が多いので、予備乾燥をする。
図表1 215685-1.gif
図表2 215685-2.gif
カテゴリ 乾燥 こんにゃく 新品種 多収性 中山間地域 根腐病 品種

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