日本なし4樹形における主枝・亜主枝の短期育成法

タイトル 日本なし4樹形における主枝・亜主枝の短期育成法
担当機関 千葉県農業試験場
研究期間 1996~1996
研究担当者
発行年度 1998
要約 日本なし栽培の省力化に効果が期待される「2本主枝H型」、「2本主枝一文字」、「4本主枝2亜主枝」など4樹形について、主枝または亜主枝を3年間直立させることにより、4mの主枝または2mの亜主枝を短期間に育成することできる。
背景・ねらい 日本なしの新、改植では1年生の苗木を直接本圃に定植することが多いが、棚付けを早期に行うと主枝や亜主枝の伸長が悪く、樹冠の拡大が不良となる場合がある。そこで、主枝または亜主枝の候補枝を3年間直立させることで、短期間に骨格枝を完成する方法を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 2本主枝H型仕立て(図1)
    定植1年目は新梢2本を主枝とし、主幹より25cmの位置(腕)から直上に誘引する。定植2年目に主枝を仰角45度に棚付けし、115cm程度の長さに切り戻す。1主枝当たり2本の新梢を亜主枝とし、主枝先端より25cmの位置(腕)から直上に誘引する。定植3年目は亜主枝先端の新梢のみを誘引して伸長させる。「幸水」で240cm程度、「なつひかり」で260cm程度の亜主枝が育成できる(表1)。
  2. 2本主枝一文字仕立て(図1)
    定植1年目は新梢2本を主枝とし、主幹より25cmの位置(腕)から直上に誘引する。定植2~3年目は、主枝先端の新梢のみを誘引して伸長させる。「幸水」で360cm程度、「なつひかり」で400cm程度の主枝が育成できる(表1)。
  3. 4本主枝2亜主枝仕立て(図1)
    定植1年目は新梢4本を主枝とし、主幹より25cmの位置(腕)から直上に誘引する。定植2年目には主枝を130cm程度に切り戻し、主枝先端の2本の新梢を亜主枝として直上に誘引する。定植3年目は亜主枝先端の新梢のみを誘引して伸長させる。「幸水」では200cm程度、「なつひかり」で260cm程度の亜主枝が育成できる(表1)。
  4. 4本主枝仕立て(図1)
    定植1年目は新梢4本を主枝とし、主幹より25cmの位置(腕)から直上に誘引する。定植2~3年目は、主枝先端の新梢のみを誘引して伸長させる。「幸水」、「なつひかり」とも400cm程度の主枝が育成できる(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 棚付けの際は、できる限り腕に傷を入れないようにする。そのためには腕の部分の誘引を慎重に行うと共に、芽かきを励行する。
  2. 亜主枝を育成する樹形では、2年目に切り戻す位置まで1年間で主枝を伸長させる必要がある。優良な1年生苗を使用し、土壌改良を行って原則として秋植えとする。
図表1 215748-1.gif
図表2 215748-2.gif
カテゴリ 改植 栽培技術 省力化 土壌改良 日本なし

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