タイトル |
寒冷紗被覆によるかんきつ「カラ」のす上がり及び落葉の防止 |
担当機関 |
三重県科学技術振興センター |
研究期間 |
1997~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
早春に収穫される「カラ」を、パイプハウスを利用して保温性のある寒冷紗で10月から収穫期まで被覆することによって、果実品質に影響することなく、す上がり果の発生を軽減し、冬期の落葉も軽減できる。
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背景・ねらい |
かんきつ「カラ」は、高品質の晩生品種であるが、その果実は4月中旬から5月上旬にかけて収穫されるため樹上越冬をしなければならず、低温・寒風によるす上がり果の発生や落葉が栽培上問題となっている。そこで、保温性のある寒冷紗(K社製,HB-1,透明,透光率90%)で、10月から収穫期まで被覆することによって、低温・寒風による被害を回避し、安定生産を実現することを目的とした。
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成果の内容・特徴 |
- パイプハウスを利用して寒冷紗で樹体を被覆することにより、気温は露地より高くなり、低温時でも約2℃高い(図1)。
- 被覆することにより、す上がり果の発生が少なくなり、被害程度も軽くなる(図2)。
- 被覆することにより、冬期の落葉を軽減することができる(表1)。
- 被覆することにより糖度はやや高くなるが、果皮色、クエン酸濃度にはほとんど影響がない(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 「カラ」の安定生産のため、冬期の低温・寒風害回避技術として利用できる。
- 果実袋かけの労力が不要となり、同時に鳥害を防ぐことができる。
- 本試験はパイプハウスでの結果であるが、簡易な平棚施設への活用も考えられる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
鳥害
品種
その他のかんきつ
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