タイトル |
モロヘイヤの開花に及ぼす日長と低温の影響 |
担当機関 |
三重県科学技術振興センター |
研究期間 |
1997~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
モロヘイヤの開花は16時間連続日長又は暗期中断による長日条件で抑制される。また、生育初期に10℃・15日間の低温に遭遇すると開花が誘導される。従って開花を抑制した栽培をするには日長と低温に注意した栽培管理を行う必要がある。
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背景・ねらい |
三重県をはじめ全国各地で栽培されるモロヘイヤは、夏期の露地栽培からハウスによる早期栽培へと作期幅が広がった。また、収穫時の花らい着生による商品性の低下には開花抑制が長日処理により可能であるという報告がある。そこで開花に対する日長と育苗から定植後の初期の低温遭遇の影響を検討した。
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成果の内容・特徴 |
- 秋季ハウス栽培における頂花に対する日長の影響
- 定植後30日目まで日長時間の差による草丈への影響は見られない(データ省略)。
- 16時間日長、暗期中断の長日処理により開花を抑制する(図1)。
- 早期栽培(春季)における育苗から生育初期の低温遭遇の影響
- 10℃の低温処理により草丈の伸長、葉の展開はほぼ停止するが、15日間までの低温処理終了後、植物体を20℃の気温に戻すことにより生育は回復する(図2)。低温処理終了後から開花までの草丈、葉数は低温処理の影響は残らない(表1)。
- 10℃・15日間の低温処理により開花が促され、8/1(播種後90日目)に開花が始まるが、この時点でそれより短い処理期間では開花は見られない(表2)。
- 10℃・15日間の低温処理で第1花房が有意に少ない葉数で着花する(図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 日長条件が短日に向かう秋季のハウス栽培では、16時間もしくは暗期中断による長日処理により開花を抑制することができる。
- 早期栽培(春季)において、不時開花を抑制するには育苗から定植直後の初期生育の間は、10℃以下の低温にさらさないように保温栽培する必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
育苗
栽培技術
播種
モロヘイヤ
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