タイトル |
デンドロビウム・ファレノプシスの春期開花法 |
担当機関 |
愛知県農業総合試験場 |
研究期間 |
1998~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
デンドロビウム・ファレノプシスを春期開花(3月~5月)させるには、開花前年の3月~7月に3世代偽球茎苗を鉢上げし、夜温25℃で管理し、その後新茎の発生した株をそのまま25℃または20℃の夜温で管理する。また、施肥は液肥で開花時まで継続することにより開花率と品質が向上する。
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背景・ねらい |
デンドロビウム・ファレノプシスの鉢花は、茎長20cm程度のコンパクトな荷姿で6月~10月にかけて出荷されている。しかし、デンドロビウム・ファレノプシスの鉢花専作農家では経営安定化のために、出荷量の少ない春期開花の作型確立を求めている。そこで、品種ビューティクイン`サクラ'を用い、苗の鉢上げ時期、その後の温度管理および施肥法などから春期開花の可能性について検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 春期開花のためには、3月~4月に苗を鉢上げし夜温25℃で管理すれば3月に開花する。また、5月~7月に苗を鉢上げし新茎発生まで夜温25℃、以後20℃とすると4月~5月に開花する。すなわち、鉢上げから開花までの所要期間はおよそ9か月~12か月を要する(表1)。
- 新茎が9月~11月に発生していれば春期開花は可能である(表1)。
- 夜温25℃は開花を促進させるが開花率が低下する。夜温20℃は開花率が向上するが開花促進効果は少ない(表1)。
- 開花時まで継続的に液肥を施すと開花率が向上する。また、輪数が増加し品質向上につながる(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 開花は1輪開花した時点としたので、出荷は約20日後となる。
- 導入時の苗の揃い(偽球茎数)で開花日と開花率が変動することも予測されるので、3世代偽球茎の苗を発注する。
- 花茎を確認するまでは肥料切れを起こさないよう注意する。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
肥料
温度管理
経営管理
さくら
出荷調整
施肥
デンドロビウム
品種
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