タイトル |
トウネズミモチ`トリカラー'(Ligustrum lucidum |
担当機関 |
神奈川県農業総合研究所 |
研究期間 |
1998~1998 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
1998 |
要約 |
トウネズミモチ`トリカラー'の冬期の挿し木では、穂木の葉の有無等が発根率に大きく影響する。2月下旬から3月上旬に採穂し、穂木の葉をすべて切除して挿し木を行えば、比較的高い発根率が得られる。
|
背景・ねらい |
トウネズミモチ`トリカラー'は、新しい緑化素材として需要が期待されるが、挿し木による増殖効率が低く大量生産が行われていない。これまで緑枝挿しにおける挿し木時期や母樹管理方法について明らかにしてきたが、常緑であるトウネズミモチ`トリカラー'の冬期における挿し木時期及び、穂木の調整方法の違いが発根に及ぼす影響について検討した。
|
成果の内容・特徴 |
トウネズミモチ`トリカラー'は2月下旬から3月上旬に採穂し、3月上・中旬に穂木の葉をすべて切除して、落葉樹の休眠枝挿しの様な方式の挿し木を行うことにより、比較的高い発根率が得られる。
- 2月27日採枝では、穂木に葉を2枚残した場合、発根率がいずれの挿し木日においても8~12%であったのに対し、穂木の葉をすべて切除した場合は68~80%と著しく優り、3月10日採枝においても同様に、2葉残しの発根率は4~12%と低く、0葉では48~76%と高い(表1)。
- 穂木の貯蔵期間、挿し木日の違い及びIBA処理濃度の違いについては、明らかな影響は認められない(表1)。
|
成果の活用面・留意点 |
- 緑枝挿しによるこれまでの増殖技術に較べ母樹齢が進んでいても発根率は高く安定しているが、発根までに必要な期間が長く、加えて挿し木当年の生育が極端に劣るため、緑枝挿し苗の不足分を補うための補完的な繁殖法と位置づける。
|
図表1 |
 |
カテゴリ |
カラー
挿し木
繁殖性改善
|