蚕核多角体病ウイルスのポリヘドリンに対するモノクローナル抗体の調製

タイトル 蚕核多角体病ウイルスのポリヘドリンに対するモノクローナル抗体の調製
担当機関 茨城県農業総合センター園芸研究所
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1998
要約 蚕核多角体病ウイルスの多角体タンパクに対するモノクローナル抗体生産性のハイブリドーマは、電気泳動法で分離したタンパクを用いて2株確立できた。これから調製されたモノクローナル抗体は、いずれも分子量30kbの多角体タンパクに対して強く反応する。
背景・ねらい 蚕ウイルス病を早期発見する目的で血清学的な蚕病診断を実施している。しかし、これに使用する血清抗体の調製のためのウイルス精製や免疫には大変労力がかかり、また、調製した血清抗体は毎回性状が異なり品質が安定しない。そこで、安定した品質の抗体を大量に調製することができるモノクローナル抗体を調製する。
成果の内容・特徴
  1. 抗体調製のための抗原として用いる蚕核多角体病ウイルスの多角体タンパクは、電気泳動法で精製できる。多角体タンパクを精製する際には、タンパクの分解を抑えるためにあらかじめ多角体を加熱処理することで、電気泳動での精製が可能である。
  2. モノクローナル抗体生産性のハイブリドーマを2株確立した。このうち1株はIgM、1株はIgG1の抗体を生産し、いずれの抗体も分子量30kbの多角体タンパクに対して強く反応する(図1)。
  3. この精製抗体1mg/ml液を希釈して酵素標識抗体法でウイルス抗原を検出する場合、12万倍希釈でも抗体陽性である。また、抗原を希釈する場合ではウイルス抗原0.6μg/mlまで反応色は低下せず、さらに0.15μg/mlに希釈しても陽性である(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. このモノクローナル抗体は、抗体生産性ハイブリドーマの培養上清から精製するよりも、腹水から精製する方が大量に調製することができる。
図表1 215834-1.gif
図表2 215834-2.gif
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