タイトル |
ヘアリーベッチのアレロパシー効果を利用した桑園の雑草管理 |
担当機関 |
山梨県総合農業試験場 |
研究期間 |
1998~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
ヘアリーベッチを10月中~下旬に、桑園畦間の1/3程度を播種幅として10a当たり4kg播種すると、春から夏にかけてアレロパシー効果により雑草の発生を抑制し、管理作業が省力化できる。また、有機物源としても活用できる。
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背景・ねらい |
除草労働は、除草剤の普及に伴って大幅に省力化されたが、反面で除草剤偏重傾向もみられ、土壌など環境への影響が懸念されている。そこで、雑草抑制効果のあるアレロパシー植物の特性を明らかにし、これを利用した雑草管理技術を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- ヘアリーベッチ、ライムギ等には、雑草を抑制するアレロパシー効果が認められた(表1)。
- 桑園畦間へ10月中~下旬にヘアリーベッチを10a当たり4kg播種し、浅くロータリー耕を行う。なお、播種幅は畦間の1/3程度とする。
- つる性で生育が旺盛なヘアリーベッチを桑園畦間に導入することにより、春季から夏季にかけて雑草の発生が抑制される(表2)。
- 6月中旬頃より枯れはじめ、約1カ月で全体が枯れ、敷草状態となるので刈取は不要である。土壌被覆力が強くその後も半月~1カ月程度雑草の発生が抑制される。
- 有機物源としても活用できる(表3)。
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成果の活用面・留意点 |
- つる性で生育が旺盛であり、桑枝条等へ絡みつくこともあるが、桑の生育などに影響はない。
- 踏みつけに対しては強いので、桑収穫など作業への支障はないが、桑収穫時期が遅れたり、放置すると桑枝条全体を覆うことがある。
- 有給農地などへの応用も期待できる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
病害虫
管理技術
桑
雑草
省力化
除草
除草剤
播種
ライ麦
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