タイトル |
水稲用簡易作業シミュレーションプログラム |
担当機関 |
長野県農業総合試験場 |
研究期間 |
1998~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
水稲の移植栽培と直播栽培を組み合わせて作業が可能かどうかを、簡易な入力データを用いて作業シミュレーションし、日別作業計画表にも利用できるプログラムを表計算ソフトにて作成した。
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背景・ねらい |
水田大規模経営では、水稲作の省力化・低コスト化を図るため、直播栽培への関心が高く、移植栽培と直播栽培をどのように組み合わせるかが課題となっている。複数の作型を組み合わて営農計画の策定を支援するソフトはいくつか開発されているが、これらのソフトは、精度の高い結果を出すため入力すべきデータが多い。そこで、入力データを極力少なくして、水稲作の簡単な作業シミュレーションを行うプログラムを作成する。
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成果の内容・特徴 |
- 本プログラムは、Excel97のワークシートである。
- 入力するデータはできるだけ少なくするように設定した。
- 作業体系・作型は、移植タイプ3つ、直播タイプ3つまで設定できる。タイプごとにあらかじめ試算面積を設定する。
- 春作業・秋作業の主な作業のシミュレーションのみを行い、作業ごとに1時間当たり延べ作業面積・1日の最大作業時間・1日の通常作業時間・組作業人員(家族・雇用)を設定する。
- タイプ・作業ごとに作業期間を設定するが、苗箱播種・基肥散布・代かき・種子コーティング・除草剤散布の作業は田植・播種日等を基準に「○日前(後)~△日前(後)まで」と入力し、正確な適期作業が行えるようにした。
- 秋期のみ、天候による作業可能日数割合を旬別に入力する。それにより、作業できない日を自動的に設定してシミュレーションする。
- 出力されるデータは次の通りであり、作業計画表としても使える。
- 日別作業面積、及び試算面積に対して作業できない面積
- 日別人員配置・延べ作業時間、及び家族労働・雇用労働の不足時間
- 設定した試算面積によりシミュレーションを行うので、作業できない面積が生じたり、労力が不足する場合は、試算面積や設定条件を変えて繰り返しシミュレーションを行う。
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成果の活用面・留意点 |
- 本プログラムのファイルサイズが約7MBであることから、ハードディスクにそれ以上の空き容量を確保して読み込むこと。
- 本プログラムは、長野県内の水田大規模経営で一般的に行われている作業体系や、複数の作業を同時並行的に進めていく人員配置法に基づいて作成されており、これに合わない場合、適切なシミュレーション結果が出ないことがある。また、経費や利益の計算、及び作業時間を日別に変更する等の子細な調整はユーザーが別途行う必要がある。
- 本システムは、少ない入力データで水稲の簡単な作業シミュレーションを行うことを目指したものであり、水田大規模経営やそれを支援する農業改良普及センター等で利用できる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
病害虫
直播栽培
省力化
除草剤
水田
水稲
大規模経営
低コスト
播種
春作
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