6月散播湛水直播栽培における紋枯病防除は省略可能

タイトル 6月散播湛水直播栽培における紋枯病防除は省略可能
担当機関 埼玉県農業試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 6月散播湛水直播水稲では、極早生品種を除き、紋枯病の発生が少なく、経済的被害許容水準よりも低いことから、薬剤防除は不要である。
背景・ねらい 近年、環境への影響や食糧の安全性に対する懸念から農薬使用の削減が求められている。また、米麦二毛作地帯の省力・低コスト化のため、湛水直播栽培(湛直)の技術開発が進められている。そこで、麦あとの6月散播湛直栽培圃場において品種・栽培時期別に、紋枯病菌を接種した多発条件下で発病を調査し、防除要否を検討した。
成果の内容・特徴
  1. 6月散播湛直では、上旬播種の極早生品種「彩の華」を除き、紋枯病の発生は少なく、被害度は15以下である(図1)。
  2. 6月移植栽培の被害度と減収率の関係から、減収率5%を経済的被害許容水準とした場合、成熟期の被害度は24となる(図2)。
  3. 6月散播湛直栽培(6月上旬播き極早生品種を除く)における紋枯病の被害度は、24より低いことから経済的に薬剤防除は不要である。
  4. 減収率5%の経済性の比較
    減収率5%未満では、防除経費が無防除時の減収額を上回るため、経済的にみて防除は不要である(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 出穂期頃に倒伏が生じると急激に発病が進展するため、栽培管理に留意する。
  2. 深耕など、越冬菌核密度の低下を図ることにより、同時期の条播での適用も可能である。
  3. 経済的被害許容水準は、防除の方法等により変動するので留意する。
図表1 215865-1.gif
図表2 215865-2.gif
図表3 215865-3.gif
カテゴリ 病害虫 栽培技術 直播栽培 水稲 低コスト 二毛作 農薬 播種 品種 防除 薬剤

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