ライ麦利用による黄色土ダイコン畑からの土壌流亡軽減技術

タイトル ライ麦利用による黄色土ダイコン畑からの土壌流亡軽減技術
担当機関 岐阜県農業総合研究センター
研究期間 1998~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 黄色土ダイコン畑からの土壌流亡は、収穫後の裸地状態で極めて多くなるが20m毎の畦間に1m幅でライ麦を播種することにより、土壌流出量を大幅に軽減できるとともに、窒素・リン酸の流出も抑えられる。
背景・ねらい 本県高鷲村は長良川の源流に位置する「ひるがの大根」の産地であるが、細粒黄色土の傾斜地が主体で降雨量が多いため、農地からの土壌流亡が河川汚濁や作土の損失を引き起こしている。土壌流亡防止には等高線畦立や緑地帯の設置が有効であるが湿害等によりダイコン畑では実施されにくい。そこで、毎年簡易に実施でき一定の効果が期待できる対策技術を検討した。
成果の内容・特徴
  1. 過去2年間におけるダイコン作付期間(4/下~9/上)での圃場からの土壌流出量は10t/10a程度(乾土相当)で、相当量の作土が流亡すると考えられる(表1)。
  2. 土壌流出量は連続降雨時に増加するとともに、トンネル被覆時および収穫後の裸地条件下で多くなる傾向がみられ、特に後者は全体流出量の90%以上を占める(図1)。
  3. ダイコン畦立時にライ麦または稲ワラによる土砂止めを、20m毎の畦間に1mづつ設置することにより、特に収穫後の流亡が抑えられ、土壌流出量は無処理区の4~17%となる。ただし、稲ワラは生育後半に土砂で埋没すると効果が劣る(表1、図2)。
  4. 対策の実施により流出水中の全窒素・全リン酸濃度が低下し、肥料成分による環境負荷も軽減できる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. ライ麦は播種後1か月位は効果が低いので、作付け全期間で土壌流亡を防止するには稲ワラとの併用が望ましい。
  2. 土壌流出量が多い圃場では播種間隔を狭くする必要がある。
図表1 215903-1.gif
図表2 215903-2.gif
図表3 215903-3.gif
図表4 215903-4.gif
カテゴリ 肥料 傾斜地 湿害 だいこん 播種 ライ麦

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