タイトル |
葉柄汁液を用いたトマトの栄養診断のための硝酸イオン濃度測定条件 |
担当機関 |
愛知県農業総合試験場 |
研究期間 |
1998~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
トマトの葉柄汁液を用いる栄養診断には、ピンポン玉の大きさで肥大が旺盛な果房直下の葉で、かつ中位にある小葉の葉柄を用いるのが適切である。また、葉柄の採取は晴天時の昼間とし、追肥後1週間程度を目安にして診断を実施する。
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背景・ねらい |
トマト等施設果菜類では葉柄汁液中の硝酸イオン濃度を指標とするリアルタイム栄養診断が普及しつつある。しかし、診断部位や葉柄採取時期などの測定条件が統一されていないため、測定結果が即診断基準値に基づく施肥管理に結びつかない場面が多く見受けられる。そこで、トマト葉柄汁液の採取部位、時間及び施肥した窒素成分の体内移行等、栄養診断のための測定条件を検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 一枚の葉の中でも葉柄汁液中の硝酸イオン濃度は均一でなく、基部の小葉で低く、先端の小葉ほど高濃度である(図1)。
- 各果房毎の硝酸イオン濃度は、下段果房直下の葉柄汁液ほど高濃度で、上段果房になるにしたがって低濃度になる。しかし、肥大期の果房(果実径2~4cm)直下の葉柄では、果房への硝酸イオンの移行が盛んであるため低濃度になる(図2)。このことから、栄養診断にはこの部位(図2の2)の硝酸イオン濃度を基準濃度に維持することが重要と判断した。
- 上記診断部位の汁液硝酸イオン濃度と気象条件との関係は、晴天時に高く、曇や雨天では低くなるため、測定は晴天時の昼間とすることが望ましい(図3)。
- 窒素成分の移行は施肥後4日程度でピークに達し、8~10日間で元の濃度に低下することから、汁液診断は追肥後1週間程度を目安とする(図4)。
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成果の活用面・留意点 |
診断手法が統一されれば、栽培型に応じた測定値(データ)の蓄積が可能となり、より精度の高い栄養診断が可能になる。硝酸イオン濃度の測定は6~8本の葉柄を採取して裁断し、1g相当を乳鉢ですりつぶし、その20倍希釈液をRQフレックスで測定する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
肥料
栄養診断
診断技術
施肥
トマト
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