稲作の大型機械作業が効率的に行える圃場区画

タイトル 稲作の大型機械作業が効率的に行える圃場区画
担当機関 千葉県農業試験場
研究期間 1996~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 大型機械による作業に好適な圃場の区画形状は、長辺200mの100a区画であり、最大200aまでである。また、雑草・病害虫防除作業のために水を補給する枡を設置する。
背景・ねらい 稲作の移植栽培、乾田直播栽培、湛水土壌中直播栽培において行う大型機械作業が効率的に行える圃場条件を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 大型機械(表1)を想定して、圃場区画の拡大に伴う圃場作業量の変化を試算した結果、圃場の大きさが20aから100a区画に拡大した時の圃場作業量の増加程度は乗用管理機による粒剤散布作業が58.2%、液剤散布作業が36.8%、直播の播種作業が31.0%、移植作業が18.6%、刈取り作業が11.0%で、乗用管理機など圃場作業量の大きい作業ほど増加程度が大きい。圃場区画の大きさが100aを越えると圃場作業量はほぼ横這いとなる。(図1)
  2. 各作業機の圃場作業量は農道(補給路)と直行する辺が100mから200mになると大きく向上するが、200mから300mではその効果はあまり大きくない。(図2)
  3. 1日の作業時間(8時間と仮定)からすると、圃場1区画の大きさは、圃場作業量の小さい移植、収穫作業から200aが限度である。(図3)
  4. 液剤による防除作業には水補給を効率的に行うことが必要であり、特に除草剤散布などが多回数となる乾田直播栽培では重要である。補給路となる農道に排水路の水を再利用するなどの枡を設置をする事で補助労力と水補給の運搬車が不要となる。
  5. 以上のことから稲作の各栽培法において大型機械化作業体系に好適な圃場は区画形状が農道(補給路)と直行する辺が200m、平行する辺が100mの100a区画で、農道に水補給の枡を設置したものである。
成果の活用面・留意点
  1. 大区画基盤整備を検討、推進するためのデータとなる。
  2. 水管理、栽培管理や整備上の土木的見地等からも適正な区画形状を明らかにし、併せて検討する必要がある。
図表1 215922-1.gif
図表2 215922-2.gif
図表3 215922-3.gif
図表4 215922-4.gif
カテゴリ 病害虫 乾田直播 機械化 栽培技術 雑草 直播栽培 除草剤 播種 病害虫防除 防除 水管理

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