タイトル |
メロン・スイカ果肉の近赤外スペクトルにおける散乱の補正 |
担当機関 |
神奈川県農業総合研究所 |
研究期間 |
1998~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
メロン・スイカ肉の熟度の違いに起因する近赤外線の散乱の影響は、散乱に起因する波長でスペクトルを除算する正規化(散乱の補正法)で取り除くことができ、糖度の予測精度が向上する。
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背景・ねらい |
メロンやスイカといった大型の果菜類は、果皮が厚く近赤外光が内部まで届きにくいため近赤外分光法による糖度予測が困難であり、精度の向上が求められている。そこで、メロン・スイカの果皮を除いた果肉切片の近赤外スペクトルの解析を行うことにより、近赤外分光法による糖度予測精度の向上手法を検討し、果菜類の近赤外分光法による糖度予測の研究に資する。
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成果の内容・特徴 |
- メロン・スイカの果肉切片の2次微分スペクトルにおいて、水分に由来するとされている970nmのピークに差が認められた(図1)。しかし、試料間に水分量の差はなく、熟度が異なっていたことから、このピークは熟度の違いによる散乱の違いを反映していると推測された。
- 970nmにおける吸光度の2次微分値で全波長の吸光度の2次微分値を除算し、スペクトルの正規化を行うと散乱の影響が除かれ、波長対糖度の相関関係が安定した(図2)。
- 2次微分スペクトルを正規化した値を用いて糖度予測を行った結果、2次微分処理のみの値を用いた場合より精度良く行うことができた(図3,表1)。
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成果の活用面・留意点 |
本方法の結果は、走査・透過型の近赤外分光分析による解析に応用できる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
すいか
メロン
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