タイトル |
打音解析法による温室メロンの賞味適期予測 |
担当機関 |
静岡県農業試験場 |
研究期間 |
1998~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
温室メロンの賞味適期の熟度(果肉硬度)は、打音解析法により得られた固有振動値を指標とすると220 Hz付近であり、 固有振動値と貯蔵中の積算温度との関係から、賞味適期までに要する日数を予測できる。
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背景・ねらい |
温室メロンは、ネット性などの外観品質と共に糖度や肉質などの内容品質を重視して生産されているが、食べる時の熟度(果肉硬度)は、食味を左右する重要な要素であり、消費者に的確な賞味適期の情報を伝えることが内容品質の保証としてきわめて重要と考えられる。 そこで、温室メロンの果肉硬度を非破壊で推定できる打音解析法を用いて、賞味適期の予測技術を検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 温室メロンの賞味適期は、打音解析法で得られる固有振動値で220Hz付近にあり(図1)、硬めの熟度を好きな人から、やや軟らかめを好む人までいるため、215~225 Hz範囲が適切である。なお、この時の果肉硬度は0.35kg付近である。
- 温室メロンの追熟中の日積算温度(室温)と固有振動値の変化との相関関係から、賞味適期の固有振動値になるまでに必要な積算温度を求めることができる。また、日積算温度と固有振動値との関係は、品種によって違いがある(図2)。
- 賞味適期になるまでに必要な積算温度を、その時の貯蔵温度(室温の日平均)で除することにより賞味適期までの日数を求めることができる(表1)。
- 本方法は、収穫日が不明なメロンでも固有振動値を測定することにより、賞味適期の予測が可能である。
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成果の活用面・留意点 |
- 本手法に適応する貯蔵温度の範囲は、15~25℃である。
- 固有振動値の測定機器としては、卓上型メロン熟度計(MELOC、静岡製機製)がある。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
品種
メロン
良食味
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