タイトル |
メロン果肉硬度の非破壊測定 |
担当機関 |
三重県科学技術振興センター |
研究期間 |
1998~1998 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
1998 |
要約 |
携帯型打音計により、メロンの果肉硬度を簡便に測定できる。また、近赤外分光法によっても、果肉硬度測定の可能性があり、測定に有効な1016nmは、光の散乱状態の違いを反映する波長と考えられる。
|
背景・ねらい |
メロンの食味を非破壊評価する場合、糖度とともに果肉硬度を測定することが必要である。果肉硬度の測定は、打音解析法の適用が有望視されており、最近では企業が携帯型の簡易な機器を試作している。また、メロンの糖度について、近赤外分光法による非破壊測定法が多く研究されているが、果肉硬度も同時測定できれば利用価値がさらに高くなる。そこで、メロンの果肉硬度について、携帯型打音計による測定精度を明らかにするとともに、近赤外分光法による測定の可能性を検討する。
|
成果の内容・特徴 |
- 一般に好まれるメロンの果肉硬度は、果実硬度計の測定値として0.3~0.4kgである(図1)。
- 携帯型打音計は、果径を入力し、果実をたたいて測定することにより(図2)、果重1kg当たりに補正した固有振動値が表示される。この値を用いて、メロンの果肉硬度を、簡便に測定することができる(図3)。
- 近赤外分光法において、メロンの果肉硬度測定に有効な波長を検索した結果、1016nmを見いだした(図4)。1016nm付近のスペクトルには、明確なピークは見られず、また硬度に関係する成分であるペクチンの吸収帯にもあたらないため、光の散乱状態の違いと関係の深い波長であると考えられる。今後、測定精度を向上させるための検討を要する。
|
成果の活用面・留意点 |
- 高級果実であるアールス系メロンを測定対象とする。
- 流通・小売り場面において簡易にメロンの熟度を判定したい場合は、携帯型打音計が適すると考えられる。
|
図表1 |
 |
図表2 |
 |
図表3 |
 |
図表4 |
 |
カテゴリ |
メロン
良食味
|