タイトル |
大豆「納豆小粒」の播種適期と栽植密度 |
担当機関 |
栃木県農業試験場 |
研究期間 |
1998~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
栃木県における大豆「納豆小粒」の播種適期は、安定収量と小粒維持の面から、6月下旬から7月第1半旬である。また、栽植密度は徒長と蔓化を軽くするため、8.3~11.1株/m2(60cm×20~15cm)が適当である。
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背景・ねらい |
大豆「納豆小粒」は納豆加工用として評価が高く、実需者の要望を受け栃木県内で契約栽培が行われている。しかし、本品種は倒伏・蔓化しやすく成熟期も遅いなど栽培上問題点が多いため、安定栽培を目的に播種期と栽植密度の検討を行った。
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成果の内容・特徴 |
- 安定収量(子実重20~25kg/a)を得るには1100~1400個/m2の稔実莢数が必要である(表1・図1)。
- 播種期が早いほど生育は大きく、子実重や稔実莢数が多い。栽植密度は密植ほど主茎長や稔実莢数が増加するが、収量に対する影響は小さい(表1)。
- 7月第3半旬から4半旬に播種すると成熟期が10月第6半旬から11月初めになり、粒度6.1mm以上の比率が10%を越え小粒を維持できない(表1・図2)。また成熟期が遅いと降霜(宇都宮初霜平年値:10月26日)による品質低下の危険が大きいことから、播種適期は、成熟期が10月第4半旬から5半旬になる6月下旬から7月第1半旬播きである。
- 倒伏は処理内容に関わらず程度が大きい。蔓化は早播き・密植ほど多いが、平成9年の6月下旬播きの16.7~23.8株/m2区と7月第1半旬播きの23.8株/m2区は、主茎長が90cm以上に徒長し株のからみあいがひどい(表1)。
- 徒長と蔓化を軽くするため、栽植密度は8.3~11.1株/m2(60cm×20~15cm)が適当である。
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成果の活用面・留意点 |
- 本試験は、厚層多腐植質多湿黒ボク土の転換畑で実施した。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
加工
大豆
播種
品種
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