タイトル |
表計算ソフトを利用したフリーストール酪農経営の指標作成システム |
担当機関 |
群馬県畜産試験場 |
研究期間 |
1998~1998 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
1999 |
要約 |
生産技術、 経営構造および経営条件などの基礎データ入力により、飼料生産方式が異なるフリーストール経営に対応した、酪農経営指標、収支予想表、貸借対照表および労働時間の試算が可能なシステムである。表計算ソフトには「Microsoft Excel97」を使用している。
|
背景・ねらい |
農政改革大綱では食料自給率の向上を図るため飼料作物の増産を重要課題に上げている。酪農経営では内外から生産費のコストダウンが求められている。現在、酪農経営においてフリーストール飼養管理は、欠くことの出来ない飼養形態であるが、その詳細な事例調査は少なく経営計画の策定や経営試算に関する技術指標は確立されていない。そこでフリーストール経営における粗飼料生産方式を協業生産、機械利用組合(機械共同購入)、完全購入飼料の三つのタイプに区分し、その代表的酪農家の粗飼料生産技術、労働時間、経営構造および経営条件などの基礎調査データから、酪農経営指標、収支予想表、貸借対照表および労働時間の試算が可能なシステムを検討した。
|
成果の内容・特徴 |
- 入力は経営規模、生産施設、経営収支、経営内容であり、出力は酪農経営指標、収支予想表、貸借対照表、労働時間である。(表1および図1)
- 粗飼料生産方式の異なる三つのタイプについて、飼料生産に係る費用試算や貸借対照表に係る資産高の試算が可能である。
- 経営試算は入力1のみでも出力可能であるが、入力2まで入力した場合、より実状に近い試算が可能となる。(表2)資産内容等を自己入力する場合は、青色申告に係る程度のデータで良い。
- 本システムで多数の酪農経営モデルを検討することによって、今後のフリーストール経営の問題点の摘出と改善方策を探るための基礎資料が得られる。
|
成果の活用面・留意点 |
- 規模拡大を希望している酪農家へ、数多くの営農モデルを簡単に提示でき、指導機関による経営援助資料として利用できる。
- 対象となる酪農経営の施設・機械・乳牛などの資産内容、労働時間および負債残高を計算表に上書き入力することが可能であり、利用者の利便性が高められる。
- 平成7~10年の調査であるので酪農および経済情勢の変化がある場合、および経産牛頭数が概ね50~150頭の範囲外のときには、システムの再構築が必要となる。
- 本システムの容量は140KBであり、随時E-メールでの配布が可能である。
|
図表1 |
 |
図表2 |
 |
図表3 |
 |
カテゴリ |
規模拡大
経営管理
経営モデル
コスト
飼育技術
飼料作物
乳牛
|