タイトル |
夏秋トマトの灌水施肥栽培における養水分管理技術 |
担当機関 |
岐阜県中山間地農業試験場 |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
夏秋トマトの灌水施肥栽培の10a当たり窒素施用量は25kg前後が適当で、慣行栽培法に比べ、30~40%の減肥が可能であり、収穫終了後の残存肥料は少ない。6~8月の養水分管理指標は、土壌溶液のECが1.0~1.5mS/cmで、夕方の土壌水分がpF2程度とする。
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背景・ねらい |
夏秋トマト栽培において、生育の安定、収量及び品質(糖度等)向上のため、施肥や灌水の精密な制御が可能で、肥培管理の省力化・平準化・施肥量の削減を図ることができると考えられる灌水施肥栽培の養水分管理技術を検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 夏秋トマトの1日1回の灌水施肥栽培では、10a当たり窒素施用量は25kg前後が適当で、慣行土耕栽培に比べ30~40%の減肥が可能である。
- 6~8月の土壌溶液のECは1.0~1.5mS/cmで、夕方の土壌水分はpFで2程度が適当である。
- 収穫後の土壌の塩類濃度は基肥を施用する慣行土耕栽培に比べ1/3~1/4となり、残存肥料が少ない。
- 葉柄中硝酸濃度は、生育初期にあたる6月において高い必要性がなく、良好な生育をする24kg/10a施肥で推移した4,000ppm前後が適当である。
- 10a当たり単年度生産費は、灌水装置で約23千円程度の増加が予想される。
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成果の活用面・留意点 |
- 施肥は1液タイプの養液土耕栽培用液肥混入機を用い、硝酸態窒素・燐酸・加里・石灰・苦土・微量要素を含む養液土耕肥料を用いる。
- 作付け前に、良質な有機質資材を十分に施用するなど、土壌の物理性、化学性を改善する。
- 均一な生育を得るため、より均一な灌水が可能な点滴チューブ灌水とする。
- 土壌溶液のEC及びpFを管理指標より低く管理すると果実糖度が低下するので、施肥濃度及び灌水量の調節をする。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
土づくり
肥料
管理技術
省力化
施肥
トマト
肥培管理
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