タイトル |
加工用トマト「なつのこま」の調理用としての生育特性と栽培法 |
担当機関 |
神奈川県農業総合研究所 |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
加工用トマト「なつのこま」の調理用としての適作期は2~3月は種で7~9月収穫である。無整枝放任栽培でよいが、着果負担の増大期が梅雨に重なるので、草勢を落とさぬように管理する。ほ場貯蔵性が高いため、収穫初期は週一回収穫とし、ある程度赤熟果が揃ったら一斉収穫を行うと省力的である。
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背景・ねらい |
最近、加熱調理用トマトに対するニーズが高まっており、農水省野菜・茶試は調理適性を持つ品種「なつのこま」を育成している。そこで、本品種を神奈川県のような温暖地で一般消費者向けに栽培する場合の生育特性を明らかにし、栽培法を確立する。
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成果の内容・特徴 |
- は種期は2月中旬~3月中旬が適期である。は種期が早いほど多収となり、2月は種における総収量は7~8kg/株である(図1)。
- 栽植密度を畦幅160cm×株間40cm(156株/a)として、緩効性肥料をN-P2O5-K2O:2.5-2.5-2.5kg/a程度施用し全面マルチ栽培とする(表1)。
- 本品種は心止まり型で一斉に分枝に着果するため、6月中旬以降、着果負担が増大し、茎葉の生長が鈍化する。このため、匍匐した側枝が下位葉を遮蔽しないよう配置する等の管理に努める(図2)。
- 無整枝放任栽培で十分な生育が得られるが、梅雨対策として上部側枝を短支柱で誘引すると受光体勢が良くなり若干の増収となるほか、地際部の果実腐敗も減少する(図1)。
- 収穫は、週一回程度の逐次収穫のほか、株全体の果実の熟度がある程度進んだ段階では手ぶるいによる一斉収穫を行うと省力的である(表2)。果実のほ場貯蔵性が高いため、需要を見ながら収穫時期,収穫方法を調節することが可能である。
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成果の活用面・留意点 |
- 本成績は「なつのこま」を、直売や地元出荷など一般消費者向けに数a程度の規模で栽培する場合に適用する。
- 果実は土に触れると腐敗しやすいため、全面マルチ栽培とする。
- BT剤などを活用してオオタバコガの初期防除を行う。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
肥料
病害虫
加工
出荷調整
茶
トマト
品種
防除
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