抑制キュウリ育苗期の遠赤色光減少資材の内張り被覆による徒長防止

タイトル 抑制キュウリ育苗期の遠赤色光減少資材の内張り被覆による徒長防止
担当機関 群馬県園芸試験場
研究期間 1999~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約 高温期のキュウリの育苗期に遠赤色光減少資材を温室内に内張り被覆することにより、草丈の短いコンパクトな苗が得られ、育苗管理の省力化に有効である。定植後の生育、収量には育苗期の本資材の被覆による影響はない。
背景・ねらい キュウリ栽培においては作業性の良い草姿管理等、省力・効率的栽培管理技術を開発することが重要である。そこで、自然光の赤色光/遠赤色光比を高くすることで、果菜類の伸長生長の抑制に効果がある遠赤色光減少資材を温室内の内張りとして育苗期に被覆し、高温期の育苗において徒長を防止したコンパクトで扱いやすい苗の生産技術を確立する。
成果の内容・特徴
  1. 高温期の徒長しやすい条件での育苗において、遠赤色光減少資材の被覆により、育苗完了時(播種後22日目)の苗の生育は乾物重が少なく、光合成速度が低下するが、葉面積が小さく、草丈が10cm程度短かくなり、徒長を防止したコンパクトな草姿になる(表1)。なお、資材の被覆はカーテン状に被覆し、被覆内を密閉しない。
  2. 本資材の育苗期の被覆が主枝摘心時の生育に及ぼす影響は、草丈が育苗期の差のまま短かいが、1葉展開側枝数、地上部重、地下部重、葉面積、主枝雌花着生数には影響がない(表2)。
  3. 収量性は総収量、月別総収量、上物収量とも同等であり、育苗期の被覆の影響はない(表3)。
  4. 処理期間中のPPFD(光合成有効光量子束密度)は、本資材を被覆することにより無被覆の65%程度になる。気温はほとんど差がない(表4)。
成果の活用面・留意点
  1. 供試した資材の赤色光(600~700nm)/遠赤色光(700~800nm)比は1.82である(野菜・茶試調べ)。
  2. 本資材による生育制御は、苗の上部と側面の全体に被覆するほうが効果が高い。その際、被覆内が蒸れないよう換気に留意する。
図表1 216061-1.gif
図表2 216061-2.gif
図表3 216061-3.gif
図表4 216061-4.gif
カテゴリ 育苗 きゅうり 栽培技術 省力化 播種

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