タイトル |
輪換畑における葉菜類の栽培法と品質 |
担当機関 |
茨城県農業総合センター |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
茨城県南地域の輪換畑におけるレタスの春どり、秋冬どり栽培は、畦高15cm以上、株間30cm、ハクサイの春どり、秋冬どり栽培は畦高15cm以上、株間は40~45cmで安定した収量、品質が得られる。また、輪換畑の春どりレタスは普通畑より土埃付着量が少なく、歯ごたえがあり、糖度は高い。
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背景・ねらい |
県西地域を中心とした大規模露地野菜産地においては省力化並びに、連作障害の回避が重要な課題となっている。連作障害を回避し、耕地の有効利用を図る観点から水田機能を活用して野菜類を栽培する田畑輪換利用技術は、畑作野菜中心の農家及び野菜類の導入を図ろうとする稲作農家双方にとって必要である。本課題ではレタス、ハクサイの露地野菜を輪換畑で栽培する場合の栽培特性を把握し、産地における水田の活用と収量、品質の向上を図ろうとした。
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成果の内容・特徴 |
- 輪換畑におけるレタスの栽培法は、畦高15cm以上とし、株間30cmとする。基肥窒素量は春どりで1.4kg/a、秋冬どりで1.0~1.5kg/aとすることで、販売に有利なL~2Lクラス(400~600g)が多く得られる(表1、図1)。
- 輪換畑におけるハクサイの栽培法は、春どりで基肥窒素量2.0kg/a、株間40cm、秋冬どりで基肥窒素量3.0kg/a、株間45cmとすることで販売に有利なL~2Lクラス(2000~3000g)が多く得られる(表1、図2)。畦高については、湿害等を考慮して15cm以上とする。
- 輪換畑における春どりレタスの品質は、葉肉部の貫入抵抗値が大きく、歯ざわりがよい(表2)。
- 輪換畑で栽培された春どりレタスは、普通畑栽培のものに比べ糖度が高い(表2)。
- 輪換畑で栽培された春どりレタスへの土埃付着量は、普通畑栽培のものに比べ1/35と極めて少なく、調製作業上有利である(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 栽培試験はいずれも茨城県南地域の輪換畑(中粗粒グライ土)における結果である。
- 施肥法は全量基肥である。
- 秋冬どりレタス、ハクサイの栽培期間は台風及び降雨等により湿害を受けやすいため、暗渠排水はもちろんのこと、明渠等による迅速な排水対策を徹底する。
- 春どりレタス、ハクサイは1~3月が生育期となる作型を対象とする。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
湿害
省力化
水田
施肥
はくさい
レタス
連作障害
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