輪作体系によるウド萎凋病回避技術

タイトル 輪作体系によるウド萎凋病回避技術
担当機関 埼玉県園芸試験場
研究期間 1999~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約 ウド栽培にサトイモ、ネギ、イネ科緑肥作物等、ウド萎凋病菌に感染しない作物を取り入れることにより、連作障害の主因となっているウド萎凋病発生の抑制が可能である。
背景・ねらい ウド産地の根株養成ほ場では連作によってウド萎凋病が多発し、収量・品質低下の主要因となっていることから、その防除対策が急務となっている。
ウド萎凋病は土壌伝染性病害であり、土壌くん蒸剤処理による防除効果は高い。しかし近年環境保全に対する意識から、薬剤に依存しないウド萎凋病回避技術の確立が望まれている。そこで、輪作体系によるウド萎凋病回避技術を確立するため、ウド萎凋病菌に感染しない作物を選定する。
成果の内容・特徴
  1. ウド萎凋病の汚染実態
    県内産地から任意に選定した10ほ場すべてにウド萎凋病の発生がみられ、うち4ほ場では10月中旬の発病度が50以上の多発ほ場で、ウド産地では本病が広く蔓延している(図1)。
  2. ウド萎凋病菌の非感染作物
    現地から採取したウド萎凋病菌は、ウドの他にオクラ、ナス、ダイコンに対して病原性が高く、サトイモ、ネギ、ピーマン等には病原性を示さない。このことから、病原性を示さない後者の作物がウドとの輪作作物として適している(表1)。
  3. ウド萎凋病菌密度低減効果のある緑肥作物
    イネ科の緑肥作物は土壌中のウド萎凋病菌密度を下げる効果が認められ、中でもギニアグラス、イタリアンライグラス、エンバク、ライムギ、ペレニアルライグラス、ヒエなどが高い(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. ウド栽培にサトイモやネギ、イネ科の緑肥作物を組み合わせた輪作体系を行う場合、労力競合が避けられる体系を組む必要がある。
  2. ウド萎凋病多発ほ場では、輪作体系導入によるウド萎凋病回避効果が十分に得られないことも考えられるので、土壌くん蒸剤で菌密度の低減を図ったのちに輪作を行う必要がある。
図表1 216080-1.gif
図表2 216080-2.gif
図表3 216080-3.gif
カテゴリ 病害虫 イタリアンライグラス うど オクラ さといも だいこん 土壌くん蒸 なす ねぎ ピーマン ひえ 防除 薬剤 輪作 輪作体系 連作障害

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