タイトル |
水質検査用キットによるホルマリンガス有効濃度の簡易判定 |
担当機関 |
茨城県農業総合センター園芸研究所 |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
超微粒子ホルマリンを噴霧した蚕室において消毒効果があるホルマリンガス濃度は、蚕室内ガスを水溶性ホルマリンにしてから水質検査用ホルマリン検出キットを用いて測定することで、容易に判定できる。
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背景・ねらい |
養蚕現場における簡易で効率的な蚕室消毒技術として超微粒子ホルマリン噴霧法が開発され、普及しつつある。しかし、この消毒法の問題点は密閉された蚕室でないとホルマリンガスの流失による噴霧後のホルマリンガス濃度の低下が消毒効果を左右することにある。そこで、水質検査用ホルマリン検出キットを利用して、ホルマリンガスが有効濃度以上であることを簡易に判定する方法を検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 検出ビン(表面積2.5平方センチメートルの容器)A、試薬B、試薬Cおよび比色表Dがセットになった市販のホルマリン検出キット(図1)を用いることによって、ホルマリン濃度の判定ができる。
- 表面積2.5平方センチメートルの検出ビンAに3mlの蒸留水を入れ、超微粒子ホルマリン噴霧後の蚕室に設置する。設置1分後に検出ビンを取り出し、試薬Bを入れて撹拌後3分間放置して調査液とする。試薬Cの容器に穴をあけて空気抜きをした後、調査液を1.5ml吸い上げて撹拌し、1分後に比色表で濃度を判定する(図2)。
- 噴霧終了4時間後の判定結果が比色表1以上であれば、蚕室内のホルマリンガス濃度は消毒に有効な200ppm以上である(表1)。
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成果の活用面・留意点 |
- 蚕室内に器具類が置いてある場合は、検出ビンの設置場所を複数にする。
- 判定結果が比色表1未満の場合は、蚕室の密閉度を高めるか液剤散布消毒に変更する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
カイコ
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