タイトル |
群馬県平坦・中山間地に適応する桑新品種 |
担当機関 |
群馬県蚕業試験場 |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
桑新品種の栽培特性を「一ノ瀬」を対照品種として調査した結果、本県平坦・中山間地の密植栽培には、温暖地向品種の「たちみどり」「みつみなみ」が適し、普通植栽培には少雪寒冷地向品種「みつしげり」が適している。
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背景・ねらい |
桑品種は、栽培条件と相まって比較的広範囲の地域に適応するが、新品種のうちには指定地域を越えて好成績が得られているものもある。しかし、指定地域以外における栽培には、収量の低下や病虫害の発生が懸念される。そこで、桑新品種について、異なった栽植形式で栽培し、一ノ瀬を対照として枝条伸長、収量及び病虫害等を調査し、これら品種の本県平坦・中山間地での栽培特性を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 脱苞はいずれの新品種も対照品種より早い。
- 「みつしげり」は、普通植・密植ともに条桑収量が対照品種を上回るが(表1、表2)、萎縮病等による故障株割合は普通植でやや高い傾向がある(表3)。
- 「たちみどり」は、密植の夏蚕期及び普通植の春蚕期で条桑収量が多く、枝条1m当たりの葉量も多い(表2)。また、萎縮病等による故障株割合が普通植・密植とも低く(表3)、姿勢が直立性で機械収穫に適合する。
- 「みつみなみ」は密植の晩々秋蚕期で条桑収量が対照品種を上回り、枝条1m当たりの葉量も多く(表2)、姿勢が直立性で機械収穫に適合する。
- 故障株割合については、いずれの品種も普通植より密植が相対的に高い傾向がみられる(表3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 「みつしげり」は、萎縮病多発地帯での栽培を避ける。
- 樹勢維持のため、収穫時には残葉を確保する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
病害虫
萎縮病
桑
栽培条件
新品種
中山間地域
品種
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