タイトル |
ロックウール粒状綿におけるイチゴ萎黄病菌の殺菌法 |
担当機関 |
愛知県農業総合試験場 |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
イチゴ萎黄病菌に汚染されたロックウール(粒状綿)の殺菌方法として、各種薫蒸剤、および45℃7日以上または40℃15日以上の温湯処理の殺菌効果が高い。
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背景・ねらい |
イチゴでは高設ロックウール(粒状綿)栽培が増加し、主力品種が変遷している。それに伴い、萎黄病の発生が増加傾向にある。ロックウール栽培では、萎黄病が発生すると次作も発生するので、病害が発生したロックウールの殺菌法の検討が必要となっている。
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成果の内容・特徴 |
- 直径24cm×高さ12cmのガラス容器に萎黄病が発生したほ場のロックウール(RW)を詰め、供試薬剤処理後、厚さ0.03mmの透明ポリマルチで被覆し11日間放置した。
- クロルピクリン、カーバムナトリウム塩液剤、ダゾメット微粒剤及びホルマリン100倍液の4処理は殺菌効果が高く、処理後萎黄病菌は検出されなかった。ベノミル水和剤500倍液処理は効果が低く、菌密度が8分の1程度までしか低下しなかった(表1)。
- 1と同様のガラス容器の試験で、50℃12時間(水分含量69.1%)の温湯処理はフザリウム菌密度が10分の1以下になったが、殺菌効果は不十分であった(表1)。
- 湛水状態での温湯処理は、45℃7日以上及び40℃15日以上の殺菌効果は高く、処理後萎黄病菌は検出されなかった(図1)。
- ロックウールベッドにおける14日間の薬剤処理では、カーバムナトリウム塩液剤、ダゾメット微粒剤、クロルピクリンテープ(CPテープ)の殺菌効果は高く、処理後萎黄病菌は検出されなかった(表2)。
- 以上の結果イチゴ萎黄病菌に汚染されたロックウールの殺菌方法はカーバムナトリウム塩液剤、ダゾメット微粒剤、クロルピクリンの薫蒸処理、及び45℃7日以上、40℃15日以上の温湯処理が有効であった。
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成果の活用面・留意点 |
- 過湿、過乾等ロックウール水分状態による各種薫蒸剤の効果の確認が必要。
- 太陽熱処理等実用的な実施方法の温度処理の検討が必要。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
萎黄病
いちご
温度処理
くり
品種
薬剤
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