タイトル |
根域制限シートによる中苗プール育苗の根切りの省力 |
担当機関 |
埼玉県農業試験場 |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
ビニールプール方式で中苗を育苗する場合、プール内に根域制限シートを敷くと苗箱裏面からの出根を防止でき、移植前の根切り作業が不要である。
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背景・ねらい |
ビニールプールでの中苗育苗は慣行の育苗に比べ、苗取りの労働強度が低いが、苗箱裏面から出根するため、移植前の根切り作業の労力負担が大きい。 そこで根域制限シートを利用して出根を防止し、育苗の省力化を目指した。
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成果の内容・特徴 |
- ビニールプール内に敷いた市販の根域制限シート(幅1250mmのポリプロピレン製不織布で水酸化第2銅を銅として1.8g/m2含むもの)上に苗箱を置いて中苗を育苗する。
- 苗箱裏面からの出根を防止でき移植前の根切り作業が不要である(写真1、表1)。
- 苗質は従来のプール育苗と同等である(表2)。
- 移植精度および本田生育、収量は従来のプール育苗および慣行の中苗と同等である(表3)。
- 根域制限シートは2回反復利用可能である。
- 育苗消耗資材費は従来のプール育苗と比べ1,800円/10a(10a当たり苗30箱換算)多くかかるが、根域制限シートの2回反復利用により低減できる。
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成果の活用面・留意点 |
- 高齢者や兼業化が進んだ地域等で、育苗作業省力化の指導事項として活用できる。
- 生育の均一な育苗のため、育苗用地の均平が重要である。
- 根域制限シートを廃棄する場合は廃プラスチック類として、他の使用済み農業用プラスチックと同様に処理する。
- 品種間差、育苗中の追肥量については検討が必要である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
育苗
省力化
品種
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