タイトル |
水煮カットレンコンの水煮液白濁防止法 |
担当機関 |
茨城県工業技術センター |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
カットレンコンをネットに入れ、90分間流水処理した後、0.2%フィチン酸溶液に60分間浸漬処理してから、フィチン酸溶液中でカットレンコンを水煮すると、水煮液の白濁が防止できる。
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背景・ねらい |
レンコンはデンプン含量が多く、輪切りにカットして水煮した場合に水煮液が白濁し、パック詰めした製品の外観が悪くなることがある。そこで白濁防止法を確立する。
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成果の内容・特徴 |
- レンコンを剥皮し、輪切りにしたもの(カットレンコン)を5枚ずつ、500mlの蒸留水、0.2%フィチン酸、0.2%酢酸、0.2%クエン酸、0.2%β-サイクロデキストリン、0.05%15cPメチルセルロース、0.05%100cPメチルセルロースの各溶液に入れ加熱し、沸騰してから10分間水煮した後レンコンをとりだし、水煮液の濁度を測定した。濁度が比較的低かったのは、0.2%クエン酸(OD660=0.0288)と0.2%フィチン酸(OD660=0.0305)であった。
- カットレンコンを5枚ずつ12処理区に分け、2処理区づつ、流水処理0分、30分、60
分、90分、120分、と静水処理を行った後、各2処理区のうち1処理区は0.2%クエン酸500 mlに、もう1処理区は0.2%フィチン酸500mlに、それぞれ30分浸漬した後、各溶液を加熱し、1と同様に水煮し、5℃で保管し、経時的に濁度を調査した。 なお流水処理はカットレンコンをネットに入れ、2Lビーカーに入れ、流量約50ml/秒となるように水道を調節して行い、静水処理はカットレンコンを室温で500mlの蒸留水中に24時間浸漬して行った。本試験では白濁防止に一番効果があったのは、「流水処理90分→0.2%フィチン酸30分浸漬→水煮」であった(図1、図2、図3)。
- カットレンコンを5枚ずつ6処理区に分け、流水処理を90分行った後、0.2%フィチン
酸500mlに0分、30分、60分、90分、120分、24時間浸漬し、その後フィチン酸溶液を加熱し、1と同様に水煮し、5℃で保管し、経時的に濁度を測定したところ、流水処理後フィチン酸溶液に60分浸漬処理した場合が白濁防止に一番効果があった(図4)。 以上の結果から白濁防止には、カットレンコンを90分間流水処理し、0.2%フィチン酸溶液に60分間浸漬処理してから、フィチン酸溶液中で水煮する方法が最適であることがわかった。
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成果の活用面・留意点 |
根菜類加工者のための技術指導資料として活用する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
加工
れんこん
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