ダイコンの品質に及ぼす窒素施用の影響

タイトル ダイコンの品質に及ぼす窒素施用の影響
担当機関 千葉県農業試験場
研究期間 1999~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約 ダイコンが利用できる肥料及び土壌由来の無機態窒素量は、葉部の生育ばかりでなく、根部の辛味成分や硬さに影響を与える。施用窒素が無機物であるか有機物であるかという肥料の質による違いは認められない。
背景・ねらい 野菜類の品質に及ぼす有機質肥料の影響が論議されている。そこで、肥料とりわけ窒素の供給形態や量がダイコンの生育や品質に及ぼす影響を現地農家の栽培事例解析より明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 根部の重量が約1kgのダイコンでは、その葉部重量(葉重)は肥料無使用農家群(T)が最も少なく、化成肥料使用農家群(Y)と有機質肥料使用農家群(M)は同等であった。葉重はダイコンが生育に利用可能な播種直後の土壌中の無機態窒素量と高い正の相関があった(図1)。
  2. 根部の成分中、糖、アスコルビン酸及び硝酸の各含量は葉重の多少にかかわらず同程度であったが、辛味成分含量は葉重が少ないほど多くなった(r=-0.848**)。また、根部肉質についても葉重の少ない肥料無使用農家群では硬くなる傾向が認められた(表1)。一方、葉部の成分では、硝酸含量が肥料無使用農家群などの葉重の少ないダイコンで少なかったが、その他の無機成分には差がなかった。
  3. 根部を“おろし"として官能評価すると、葉重の少ない肥料無使用農家群のダイコンは辛味や風味が強かった。一方、化成肥料使用農家群と有機質肥料使用農家群のダイコンではほとんどの評価項目で差がなかった(表2)。
  4. 化成肥料と有機質肥料という養分の供給形態による違いは、根部品質への影響が認められなかった。一方、肥料あるいは土壌由来の利用可能な窒素量は、葉部の生育や根部品質に影響を及ぼした。
成果の活用面・留意点
  1. 窒素施用と各種の耕種的手法によって、辛味などのダイコン品質をコントロールできる。
図表1 216204-1.gif
図表2 216204-2.gif
図表3 216204-3.gif
カテゴリ 土づくり 肥料 だいこん 播種

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