タイトル |
次亜塩素酸ナトリウム及びオゾン水による効果的な野菜の洗浄殺菌方法 |
担当機関 |
東京都立食品技術センター |
研究期間 |
1999~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
カット野菜や浅漬原料野菜の洗浄殺菌法について検討を加えた。次亜塩素酸ナトリウムおよびオゾン水処理により汚染菌数の減少がみられたが、洗浄殺菌効果を高めるには、有機系夾雑物を減少させるための前洗浄と汚染菌と処理剤との接触を高める工夫が必要であった。50℃前後の温和な加熱殺菌についても検討した。
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背景・ねらい |
カット野菜や浅漬など、新鮮さを特徴とする農産加工品は、病原微生物を含めた微生物汚染が著しく、それらの低減化が重要な課題となっている。そこで、野菜の洗浄殺菌に関して次亜塩素酸ナトリウム、オゾン水を用いた洗浄方法及び効果について再検討を行うとともに、50℃前後の温和加熱洗浄殺菌の効果についても検討を加えた。
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成果の内容・特徴 |
- 次亜塩素酸ナトリウムの使用濃度は作業環境を考慮すると100~150ppmが適当で温度は野菜組織に影響を与えない程度の常温~温水が良いと考えられた。
- オゾン水による洗浄殺菌効果は余分な有機物を除去するための前洗浄が有効であった。
- 温和加熱処理(約50℃)は細菌、特にグラム陰性菌の細胞膜を損傷させることによって減菌効果が得られることから、温和加熱との併用が有効と思われた。キュウリは80℃程度の高温でも短時間処理であれば物性等にあまり影響を与えない場合もあるが、レタスのように野菜の種類によっては50℃で5分以上処理すると物性に影響が出るので、野菜の種類に合わせた処理条件が必要であった。
- 走査電顕で野菜表面をみると種類によって程度は異なるが、多くの凹凸がみられ、その部分には多数の微生物の存在が認められた。したがって、より効果的な洗浄殺菌を行うには洗浄用水と微生物との接触を高める方法の検討が必要と考えられた。
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成果の活用面・留意点 |
野菜の洗浄殺菌を効果的に行うには、余分な有機物の除去と微生物との接触を高める工夫が必要である。したがって、前洗浄を行うとともに、界面活性剤などの使用が有効と考えられる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
加工
きゅうり
レタス
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