露地野菜農家の堆肥利用実態と畜産農家の対応策

タイトル 露地野菜農家の堆肥利用実態と畜産農家の対応策
担当機関 神奈川県畜産研究所
研究期間 1999~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約 三浦半島地域の露地野菜専業農家の堆肥利用の目的は土壌改良・連作障害防止等であり、肥料成分は期待していない。これらの農家は、畜産農家等から調達する牛糞堆肥等を核とし、多種の資材を添加して独自の堆肥を調製しており、その成分には大差があった。畜産農家が野菜農家に対し原材料としての牛糞堆肥を供給する際には、取扱い性の改善・輸送運搬上の条件整備がポイントである。
背景・ねらい 畜産農家と耕種農家間の家畜糞堆肥流通を促進するための要因・問題点を明らかにするため、横須賀市及び三浦市内の露地野菜専業農家5戸を選定し、堆肥の利用実態及び意向調査を行った。
成果の内容・特徴
  1. 露地野菜農家における主な堆肥利用の目的は、土壌改良・連作障害防止・病害の軽減・野菜品質の向上のためであり、肥料成分には特に期待していない。
  2. 露地野菜専業農家は、それぞれの目的にあった堆肥を確保するため、堆肥舎を整備し、畜産農家等から調達する牛糞堆肥等を核としてこれにさまざまな混合物を添加し、独自の堆肥を調製している。このため、その性状成分には大きな差があった。
  3. 露地野菜農家が畜産農家から調達する牛糞堆肥等は、堆肥の原材料の一つであるため、その性状成分にはあまりこだわらず、むしろ、適度な乾燥程度や輸送・運搬上の利便性の良いものを求めている。価格はトン当たり5千円程度であるが特に高いとは考えていない。
  4. 畜産農家が、自ら堆肥の調製をしている露地野菜農家と連携し牛糞堆肥等を供給するにあたっては、肥料成分や完熟度などよりも、取扱い性の改善や輸送・運搬上の問題解決に努めることが重要である。すなわち、適度な水分調整・運搬車に合わせた進入路の整備・積み込み作業が容易な置場の確保・積み込み用ローダーの提供・積み込み作業への協力分担など供給先野菜農家の意向を踏まえたサービス提供が肝要である。
成果の活用面・留意点 それぞれ独自の“こだわり堆肥"を調製している露地野菜農家に適用できる。
カテゴリ 肥料 乾燥 土壌改良 肉牛 輸送 連作障害

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