タイトル |
愛知式不耕起播種機を用いた播種前浅耕処理による小麦栽培の安定化 |
担当機関 |
愛知県農業総合試験場 |
研究期間 |
2000~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2000 |
要約 |
愛知式不耕起播種機による小麦栽培は、播種前に深さ約5cmの浅耕処理と浅耕時の基肥施用により生育・収量が安定する。また、通常の耕起栽培ほ場よりも、後作の大豆作業が降雨の影響を受けにくい。
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背景・ねらい |
愛知式不耕起播種機(作溝輪:深さ5cm、幅2cmのV字形)を利用する、水稲不耕起直播栽培が普及拡大している(H12年度275ha)。しかし、完全不耕起ほ場での不耕起小麦栽培では、初期生育が耕起栽培よりも抑制されるため、11月上旬までに播種を行わないと生育・収量が不安定となっていた。そのため前作が大豆の場合など、小麦の不耕起での適期播種が難しい状況であった。そこで、この解決策として、愛知式不耕起播種機を小麦栽培にもより有効に利用できるようにする。
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成果の内容・特徴 |
- 愛知式不耕起播種機で播種をする前に、深さ約5cmの浅耕をロータリー等を用いて行うと前作残さがすきこまれる。また、完全不耕起播種よりも深い播種深度が得られるため、鳥害も回避され、出芽・苗立ちは安定する(図1、表1)。
- 浅耕時の基肥施用により、出芽後の表層施肥に比べて、生育が促進され、収量が高くなる(図2、表2)。
- 浅耕作業及び愛知式不耕起播種機による播種作業は、作業負荷が小さいため、通常の耕起栽培(耕起+耕起播種)よりも作業速度が速い。
- 浅耕後愛知式不耕起播種機で播種したほ場は、耕起栽培ほ場よりも小麦収穫時のほ場の不陸が少ない。また小麦収穫後の土壌硬度が高く、後作に大豆の耕起、播種作業が降雨の影響を受けにくい(図3)。
- 図4の不耕起小麦栽培体系により、安定的な収量・品質が得られ、後作の大豆栽培の作業が円滑に進めやすくなる。
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成果の活用面・留意点 |
- 必要に応じて播種直前にグリホサート液剤を処理する。
- この方法は本県平坦部において普及できる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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図表6 |
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カテゴリ |
小麦
栽培体系
直播栽培
水稲
施肥
大豆
鳥害
播種
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