タイトル |
「東京うこっけい」の雄の利用技術 |
担当機関 |
東京都畜産試験場 |
研究期間 |
1998~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2000 |
要約 |
多産卵系烏骨鶏の普及に伴い、雄の肉利用が懸案となってる。肉利用を推進する上での問題点や対策を見つけるために飼養方法や産肉性の調査を行ない、ブロイラー後期用飼料での肥育が有効であることが示される。
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背景・ねらい |
東京都畜産試験場では、多産卵系烏骨鶏の造成を実施して東京うこっけいを作出し、普及を進めている。このとき、雌雛と一部の雄雛は利用されるが、雄雛の大半は処分せざるを得ず、その利用が懸案事項となっている。また、飼養羽数の増加に伴い、産卵を終えた廃用鶏の有効な利用法に関する都内養鶏家からの要望もあり、ゼロエミッション型の生産体制を取る上で問題となっている。そこで、本調査では、未利用資源としての烏骨鶏の肉利用に関する可能性をみるために、飼養方法や産肉性の調査を基本とし、肉の利用を推進する上での基礎データを得る。
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成果の内容・特徴 |
- 育雛成績・2種類の育雛飼料(I=ME3150kcal.CP22%、II=ME2700kcal.CP19%)について、孵化から35日間の育雛成績を比較した。その結果IのもがIIに比較して、育成率、一日平均増体量(DG)ともに良かった(図1)。
- 肥育成績・当場の慣行的な育成方法(36日~70日齢=中雛用、71日齢以降=大雛用飼料で育成)の区と、ブロイラー後期用飼料〔ME3150,CP18〕(36日齢以降給与)による育成区との比較を行った。142日までの育成成績では、ブロイラー後期区のDGが優れていた。また、解体成績も異なり、ブロイラー後期区が良好と思われた(図2,表2)。
- 肉質・ブロイラー後期区の142日齢の烏骨鶏における肉の粗脂肪含有率は、腿肉で平均3.57%、胸肉で3.50%となり腿肉がわずかに高い結果となった。2飼料区間での遊離アミノ酸総量では、ブロイラー後期区が高い傾向にあった。また、肉の粗脂肪含有率はブロイラー後期区が高く、その食味に対する評価も含めて今後も継続的に調査する予定である(表1)。
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成果の活用面・留意点 |
- 烏骨鶏肥育の基礎データとなる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
鶏
未利用資源
良食味
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