| タイトル |
板状堆肥の作り方とその利用 |
| 担当機関 |
岐阜県畜産研究所 |
| 研究期間 |
1999~2000 |
| 研究担当者 |
|
| 発行年度 |
2000 |
| 要約 |
家畜ふん尿堆肥は高温・高圧水蒸気処理とプレス操作で板状に成型できる。この製品は、水中においても膨潤が少なく、土壌中でもその形状が6ヶ月以上維持される。また、肥料成分の溶出速度は遅く、降雨による急激な流亡対策として利用できる。
|
| 背景・ねらい |
堆肥の土壌還元にも限界があるところから、堆肥の他用途利用が求められている。そこで、ペレット状の堆肥より更に大きな形状の成型堆肥(板状)の作製について検討した。ねらいは2つあり、第一は、堆肥を傾斜地等に施用した時、降雨による肥料成分の急激な流亡防止対策として、肥料の溶出速度を緩慢にすることである。第二は、板状にすることで、生分解性のあるマルチ素材としての利用を図ることである。
|
| 成果の内容・特徴 |
- 豚ぷんにオガクズとモミガラを重量比で6:1:1に混合し、堆積時の水分を65%に調整した物を2ヶ月間通気発酵させた。この堆肥を風乾し、高温・高圧水蒸気処理とプレス操作(図1)により、水中においても膨潤が少なく、その形状が維持できる板状の成型堆肥ができた。肥料成分は、成型により窒素が、固定によりカリが減少した(表1,表2)。
- 堆肥および成型堆肥の振とう抽出(6時間)の結果は、堆肥に比べ板状堆肥は、電気伝導度が低く推移した(図2)。2日間の振とう後の成型堆肥は、角の部分にやや崩れが見られたが、固定化堆肥では、形状の変化がなかった。2日後のECは、堆肥=成型堆肥>固定化堆肥の順となり、成型化により溶出が遅くなった(流亡対策として有効であった)。
- 堆肥および成型条件の異なる堆肥の土壌中における肥料成分の溶出(試験期間;9月~翌年の4月)は、窒素では高圧水蒸気処理による可溶化と成型の双方が影響した。リン酸の溶出は、堆肥>成型化堆肥>固定化堆肥の順に少なくなった(図3)。カリの溶出は、成型化に影響されなかった。
|
| 成果の活用面・留意点 |
- 高圧水蒸気を利用した成型には、ボイラーと高圧に耐えられる容器が必要であり、直径1.5m、長さ2.5m程度の容器と付帯設備のプラント一式で、約1億円かかる。
- 板状への成型コストは、長さ200cm、巾30cm、厚さ2cmの製品で約2,000円と試算できた。
- 圧縮成型時に素材が細かい場合、金枠の隙間から漏れ出て、圧力が加わらないことがあったため、モミガラ等の粗大な有機物の混合が有効であった。
|
| 図表1 |
 |
| 図表2 |
 |
| 図表3 |
 |
| 図表4 |
 |
| 図表5 |
 |
| カテゴリ |
肥料
傾斜地
コスト
豚
|